ビタミンEは、体内の抗酸化作用を助ける8種類の化合物のグループです。高用量での摂取の安全性については懸念がありますが、低用量での摂取は高齢者の免疫力を高めるなど様々な効果が示されています。
コンテンツ
概要
重要な効果・情報
ビタミンEは脂溶性のビタミンです。植物油、シリアル、肉、家禽、卵、果物、野菜、小麦胚芽油など多くの食品に含まれています。またサプリメントとしても市販されています。ビタミンEは、8つの分子を指す用語で、トコフェロールとトコトリエノールの2つのカテゴリーに分かれています。各カテゴリーはさらに、アルファ(α)、ベータ(β)、ガンマ(γ)およびデルタ(δ)に分かれています。ビタミンAのα-トコフェロールは「主要な」ビタミンであると考えられているが、ガンマ(γ-トコフェロールおよびγ-トコトリエノール)も食事中に存在するため、多くの研究がされています。これらの化合物をまとめてビタミンEと呼んでいます。ビタミンEサプリメントには、特に記載がない場合はα-トコフェロールが含まれていることが多いです。ビタミンEの最大の効果はビタミンE欠乏症を避けることですが、それ以外の効果も示されています。
α-トコフェロールをh給すると、T細胞が媒介する免疫機能が改善されます。また、ビタミンEはワクチン接種に対する身体の抗体反応を改善することが示されています。ビタミンEの欠乏によって骨折のリスクが高まることが示されており、高齢者にとって特に重要ですが、ビタミンEを補給しても骨の健康が改善するわけではないことも示されています。ビタミンEは加齢に関連した認知力の低下を予防できる可能性も示されています。ビタミンEはビタミンCと並んで、栄養補助食品として販売される人気のある抗酸化化合物です。ビタミンCが水溶性であるのに対して、ビタミンEは脂溶性のため、脂溶性の化合物の抗酸化作用を研究する際には、「基準物質」として使用されます。
ビタミンEは、細胞内およびリン酸基のシグナル伝達分子としていると考えられています。ビタミンEのメリットの大部分は、推奨許容量をわずかに上回る程度の低用量で見られ、研究によっては合成ビタミンE(全-rac-α-トコフェロール)の摂取では効果が無いと指摘するものもあるため、ビタミンEをサプリメントとして補給することは必ずしも必要ではない可能性があります。果物、野菜、全粒穀物を多く含むバランスの取れた食事を摂ることで、ビタミンEの欠乏を予防し、補給の必要性をなくすことが良い場合が多いです。ごまは特にトコトリエノールやビタミンEの保持を向上させるセサミンを多く含んでいます。低用量のビタミンEは安全に補給できますが、ワルファリンのようなクマリン系抗凝固剤との混合は禁忌とされています。また、高用量で長期的にビタミンEサプリメント(1日400IU以上)を摂取すると、死亡リスクや前立腺癌リスクを増加させる可能性が指摘されているため、注意が必要です。
適応・効果
適応情報
有効性の信頼度(非常に高い)
- : ビタミンE欠乏症に伴う運動障害(運動失調): 運動失調症と呼ばれる遺伝的運動障害は、深刻なビタミンE欠乏症を引き起こします。 ビタミンEサプリメントは、運動失調症の治療の一部として使用されています。
- ビタミンE欠乏症: ビタミンEを経口摂取することは、ビタミンE欠乏症の予防と治療に効果的です。
有効性の信頼度(中)
- アルツハイマー病: ビタミンEは、中等度の重症アルツハイマー病患者の記憶喪失の悪化を遅らせる可能性があります。 ビタミンEは、軽度から中等度のアルツハイマー病を患っている人の自立喪失や介護者支援の必要性を遅らせる可能性もあります。 しかし、ビタミンEは、軽度の記憶障害から本格的なアルツハイマー病への移行を妨げるわけではないようです。記憶力サプリ:
- 貧血: 血液透析を受けている成人や小児がビタミンEを摂取すると、赤血球の産生に影響を与えるエリスロポエチンという薬に対する反応が改善されることが示されています。
- 血液障害(ベータサラセミア): ビタミンEを経口摂取すると、ベータタレセミアと呼ばれる血液障害およびビタミンE欠乏症を持つ子供に有益なようです。
- 膀胱癌: 200 IUのビタミンEを10年間以上経口摂取すると、膀胱がんによる死亡の予防に効果が示されています。
- 周辺組織への化学療法薬の漏出: ジメチルスルホキシド(DMSO)と一緒にビタミンEを皮膚に塗布すると、周囲の組織への化学療法薬の漏れを治療するのに有効であることが示されています。
- 化学療法による神経損傷: シスプラチン化学療法による治療の前後にビタミンE(α–トコフェロール)を摂取すると、神経損傷のリスクを低下させられる可能性があります。
- 認知症: 研究によると、ビタミンEとビタミンCを摂取している男性は、いくつかの形態の認知症を発症するリスクが低くなることが示されています。 しかし、アルツハイマー病による認知症のリスクには効果がないようです。
- 月経痛(月経困難症): 出血が始まる2日前から3日後にビタミンEを摂取すると、痛みの重症度と期間が低下し、月経出血が減少することが示されています。生理サプリ:
- 運動異常と呼ばれる運動および協調障害: 月見草油、タイム油、魚油と一緒にビタミンEを経口摂取すると、運動失調症の子供の運動障害を改善するようです。
- 小児の腎臓障害(巣状糸球体硬化症): ビタミンEを経口摂取すると、巣状糸球体硬化症の小児の腎機能が改善を示すいくつかのエビデンスがあります。
- 遺伝性疾患(好中球G6PD欠乏症): ビタミンEを単独またはセレンと一緒に経口摂取すると、好中球G6PD欠乏症と呼ばれる遺伝性疾患を持つ人に有効であることをいくつかの研究は示しています。
- 環状肉芽腫: ビタミンEを皮膚に塗布すると、環状肉芽腫という皮膚の痛みを解消するようです。
- ハンチントン病: 天然のビタミンE(RRR-α-トコフェロール)は、初期のハンチントン病患者の症状を改善するようですが、病気が進行した患者には効果がないようです。
- 男性不妊症: ビタミンEを経口摂取すると、妊孕性に問題のある男性の妊娠率が向上することが示されています。 高用量のビタミンEをビタミンCと一緒に摂取しても効果が無いことを示す研究も存在します。妊娠力サプリ
- 頭蓋骨内の出血: ビタミンEを傾向摂取することは、未熟児の頭蓋骨内出血の治療に効果があるようです。
- 脳室内出血: ビタミンEを経口摂取すると、未熟児の脳室内出血の治療に効果的なようです。
- 硝酸塩耐性: 毎日ビタミンEを摂取すると硝酸塩耐性を防ぐのに役立つというエビデンスがいくつか存在します。
- 非アルコール性脂肪性肝炎: ビタミンEを毎日摂取すると、成人と子供の非アルコール性脂肪性肝炎の症状が改善されるようです。
- パーキンソン病: 初期のエビデンスでは、食事からビタミンEを摂取することがパーキンソン病のリスクを減少させる可能性があることを示唆しています。 しかし、(全-rac)-α-トコフェロール(合成ビタミンE)を摂取してもパーキンソン病患者には効果がないようです。
- レーザー眼科手術(光反応性角膜切除): 高用量のビタミンAをビタミンE(α-トコフェリルニコチネート)と一緒に毎日服用すると、レーザー眼科手術を受けた人の治癒と視力が向上するようです。視力サプリ:
- 月経前症候群(PMS): ビタミンEを経口摂取すると、PMSを患う一部の女性の不安、渇望、うつ病を軽減するようです。不安サプリ:生理サプリ:
- 身体能力: 研究によると、食事中のビタミンEの摂取量を増やすことは、高齢者の身体能力と筋力の向上につながることが示唆されています。筋肉サプリ:
- 放射線による線維症: ペントキシフィリンと一緒にビタミンEを経口摂取すると、放射線による線維症の治療に効果が示されています。 しかし、ビタミンEを単独で摂取することは効果的ではないようです。
- 未熟児網膜症という新生児の眼疾患: ビタミンEを経口摂取すると、新生児の未熟児網膜症の原因となる眼疾患の治療に効果が示されています。視力サプリ:
- 慢性関節リウマチ(RA): 標準治療と一緒にビタミンEを摂取すると、標準治療単独よりもRA患者の疼痛が軽減することが示されています。 しかし、この組み合わせは腫れを減らすわけではないようです。関節サプリ
- 日焼け: 高用量のビタミンE(RRR-α-トコフェロール)をビタミンCと一緒に経口摂取すると、紫外線にさらされた後の皮膚の炎症から保護できることが示されています。 しかし、ビタミンE単独では同じ効果は得られないようです。 紫外線にさらされる前にビタミンCとメラトニンを一緒にビタミンEを肌に適用すると、肌を保護する効果が示されています。スキンケアサプリ
- 運動障害(遅発性ジスキネジア): ビタミンEを経口摂取すると、遅発性ジスキネジアと呼ばれる運動障害に関連する症状が改善されるようです。 しかし、他のいくつかの研究は症状を改善しないが症状の悪化を予防することを示唆しています。
- 眼の中間層の腫れ(ぶどう膜炎): ブドウ膜炎の人が、ビタミンCと一緒にビタミンEを経口摂取すると視力が改善されることが示されていますが、腫れは軽減しません。視力サプリ:
効果がない可能性(中)
- 加齢性の視力低下(加齢黄斑変性): 大部分の研究は、ビタミンEを単独または他の抗酸化剤と一緒に摂取しても、加齢性視力喪失の予防または治療には効果がないことを示唆しています。
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)という神経変性疾患: 研究では、ビタミンE(α-トコフェロール)を筋萎縮性側索硬化症の従来の治療薬と一緒に服用しても、従来の治療薬単独と比較して機能に影響を与えたり生存率を高めたりするわけではないことが示唆されています。
- 胸痛(アンギナ・狭心症): ビタミンEを経口摂取することは血管の機能に何らかの影響を与える可能性がありますが、胸痛を軽減するようには見えません。
- 動脈硬化(アテローム動脈硬化症): ビタミンE(RRR-α-トコフェロール)を経口摂取してもアテローム性動脈硬化症の進行を妨げるわけではないようです。 しかし、ビタミンEとビタミンCを摂取すると男性のアテローム性動脈硬化症の進行の予防に有効性を示す複数の初期のエビデンスがあります。アテローム性動脈硬化症
- 皮膚の発赤やそう痒(湿疹): 研究では、ビタミンEを単独またはセレンと一緒に摂取しても湿疹の症状が改善されないことが示唆されています。
- 乳癌に関連するほてり: ビタミンEを経口摂取しても、乳がんのある女性のほてりは軽減されないことが示されています。
- 乳児の肺の状態(気管支肺異形成症): ビタミンEを経口摂取しても、気管支肺異形成症という肺疾患のある新生児には効果がないことが研究により示されています。
- 癌: ビタミンE、ビタミンC、ベータカロチン、セレン、亜鉛を組み合わせて摂取しても、全体的ながんのリスクは低下しないようです。 しかし、エビデンスは矛盾していますが、男性の癌のリスクを減らす可能性は示唆されています。
- 大腸癌(結腸癌・直腸癌): ほとんどのエビデンスは、ビタミンEを摂取しても結腸や直腸の癌の発生や結腸や直腸の癌の前兆とされる非癌性結腸直腸腫瘍の発生を防ぐことはできないことを示唆しています。
- 心不全: ビタミンEを12週間経口摂取しても、心不全の人の心機能は改善されないようです。
- デュシェンヌ型筋ジストロフィー: 研究によると、ビタミンEをペニシラミンと一緒に服用しても、デュシェンヌ型筋ジストロフィーという筋疾患の進行が遅らせることは出来ないようです。
- 頭頚部癌: 放射線治療中および治療終了後3年間、毎日ビタミンEを摂取しても、頭頸部がんの再発リスクは低下しないようです。 ビタミンEを摂取すると、実際に腫瘍の再発リスクが高まる可能性があります。 頭頸部癌患者は、毎日400 IUを超える用量のビタミンEサプリメントを毎日摂取することは避けるべきです。
- 赤血球の異常崩壊(溶血性貧血): 未熟児にビタミンEを投与しても、赤血球の異常崩壊に有益な効果はないようです。
- 高血圧症: ビタミンEを経口摂取しても、血圧治療薬を飲んでいる人の血圧は下がらないようです。血圧サプリ:
- 肝疾患: ビタミンEを摂取しても肝臓病患者の死亡リスクは低下しないようです。
- 筋強直性ジストロフィー: ビタミンEとセレンを経口摂取しても、筋強直性ジストロフィーと呼ばれる遺伝性の筋疾患の進行を遅らせることはないようです。
- 口内炎(口腔粘膜炎): ほとんどの研究によると、ビタミンE(全-rac-α-トコフェロール)を7年間摂取しても、喫煙男性の口内炎のリスクは軽減されないようです。
- 変形性関節症: ビタミンEを摂取しても、変形性関節症の人の痛みやこわばりは軽減されず、病状が悪化の予防にも桜花がないようです。
- 膵癌: ビタミンEを単独またはベータカロチンやビタミンCなどの他の抗酸化剤と一緒に摂取しても、膵臓がんが発生するリスクを軽減するわけではないようです。
- 咽頭癌: ビタミンE(RRR-α-トコフェロール)を経口摂取する糖尿病患者の口腔がんや咽頭がんを発症するリスクを低下しないようです。
- 妊娠高血圧症(子癇前症): ほとんどのエビデンスは、ビタミンEとビタミンCを組み合わせて摂取しても妊娠中の高血圧のリスクは減少しないことを示唆しています。 しかし、ビタミンEとビタミンCの組み合わせを妊娠16〜22週目に開始して毎日服用すると、高リスク女性の高血圧のリスクが軽減されることを示す研究もあります。血圧サプリ:
- 前立腺癌: 前立腺癌のリスクに対するビタミンEの効果に関する研究は相反しています。 全体的に見て、ビタミンEサプリメントを摂取しても前立腺癌の発症リスクは減少せず、反対にリスクが増加する可能性もあることが研究により示唆されています。
- 気道感染症(急性気管支炎): ビタミンEを単独またはビタミン剤として経口摂取しても、感染の発生後の気道感染症のリスクや症状の重症度を低下するわけではないようです。
- 網膜色素変性: ビタミンE(全-rac-α-トコフェロール)を経口摂取しても視力低下を遅らせられず、反対に色素性網膜炎と呼ばれる症状のある人の失明のリスクを増大させる可能性が指摘されています。視力サプリ:
- 瘢痕: いくつかの研究は、皮膚にビタミンEを適用しても手術後の瘢痕を軽減しないことを示しています。
効果がない可能性(高)
- 良性乳房疾患: ビタミンEサプリメントを摂取しても、良性乳房疾患の治療に効果はないようです。
- 乳癌: よりビタミンEの血中濃度が高いことは乳がんのリスク低下に関連する可能性がありますが、食事やサプリメントからビタミンEの摂取量を増やしても乳がんを発症するリスクは低下しないようです。
- 心疾患: ほとんどの研究はビタミンEサプリメントを摂取しても心臓病の予防に効果がないことを示唆しています。 しかし食事からビタミンE摂取を増やすことが有益であることを示唆するエビデンスがいくつかあります。
- 肺癌: 全rac-α-トコフェロール(合成ビタミンE)を最大8年間摂取しても、喫煙している男性の肺がんを発症するリスクは低下しないようです。 また、ビタミンE(α-トコフェロール)を10年間摂取しても、肺がんを予防したり、肺がんによる死亡のリスクを減らすわけではないようです。
- 全原因死亡率: 研究によると、ビタミンEを1日1回または1日おきに10年間摂取しても、全原因死亡率を減少させられないようです。 また、高用量のビタミンEを定期的に服用すると、死亡リスクが高まる可能性があることを指摘する研究もあります。
エビデンス不足
- 喘息: 喘息におけるビタミンEの役割については相反するエビデンスが存在します。 いくつかの研究は、食事中により多くのビタミンEを摂取することが喘息を予防する可能性があることを示しています。 しかし、ビタミンEサプリメントを摂取しても同様の効果はないようです。
- 白内障: ビタミンEを単独または他のビタミンや抗酸化剤と一緒に摂取しても、白内障の発症や進行を妨げないことを示唆するエビデンスがいくつかあります。 しかし、他のエビデンスはビタミンEが白内障を発症するリスクを減らす可能性を示唆しています。
- 化学療法による感染症: 研究によると、食事中のビタミンEの摂取量を増やすと、化学療法を受けている子供の感染リスクを低減できる可能性があります。
- 糖尿(糖尿病): いくつかの研究はビタミンEが血糖のコントロールを改善を示唆しています。 他の研究では、食事中のビタミンEの摂取量の増加が糖尿病のリスク低下に関連することを示唆しています。しかし、血糖値への影響がないことを示すエビデンスも複数存在します。
- 胃癌: ビタミンE、ベータカロチン、ビタミンCとベータカロチンを摂取しても、胃がんの予防には効果がないようですが、食事からより多くのビタミンEを摂取することが胃がんの進行を遅らせる可能性を示すエビデンスも存在します。
- 高コレステロール血症: いくつかの初期の研究は、ビタミンEをビタミンCと一緒に摂取すると、高コレステロールの子供に利益をもたらす可能性があることを示唆しています。コレステロール抑制サプリ:
- 腎疾患(IgA腎症): 初期の研究では、ビタミンEを摂取すると、IgA腎症と呼ばれる腎臓病の子供の腎臓機能が改善されることが示唆されています。
- 足への血流不良による歩行困難(間欠性跛行): 全-rac-α-トコフェロール(合成ビタミンE)を単独またはβ-カロチンと一緒に経口摂取しても、足の血流を改善しないようです。 しかし、他の研究では、ビタミンEを毎日18ヶ月間摂取すると間欠性跛行の症状が軽減されることが示唆されています。
- 血栓後の組織損傷(虚血・再灌流障害): バイパス手術の2日前と手術の1日後にビタミンCと治療薬と一緒にビタミンEを経口摂取すると、合併症を減らすようですが、ビタミンEの単独摂取には効果がないようです。
- 虚血性脳卒中: 全-rac-α-トコフェロール(合成ビタミンE)は、高血圧と糖尿病を患う男性喫煙者の脳卒中の予防に効果があるといういくつかのエビデンスがあります。 しかし、他の研究は脳卒中のリスクを低下させない可能性を示唆しています.血圧サプリ:
- 移植: ビタミンE(コハク酸トコフェリルポリエチレングリコール)を摂取すると、肝移植後に必要な免疫抑制剤の量を減らせる可能性が示唆されています。
- 皮膚癌(黒色腫): ビタミンE(RR-α-トコフェロール)を毎日摂取しても皮膚がんを発症するリスクは軽減されないことを示すエビデンスがいくつかあります。
- 夜間の下肢痙攣(こむら返り): 初期のエビデンスはビタミンEが夜間の下肢痙攣を減少させる可能性があることを示唆しています。 しかし、効果がないこと示すエビデンスも存在します。
- 鎌状赤血球症: 初期のエビデンスは、熟成ニンニク抽出物とビタミンEを一緒に摂取すると、鎌状赤血球性貧血に有効である可能性を示唆しています。
- 皮膚疾患:
- アレルギー:
- 慢性疲労症候群:
- てんかん:
- かぜ(感冒):
効果まとめ
効果まとめ表
効果まとめ表は動物や試験管内の実験ではなく、経口服用による人体での反応を科学的に研究したデータを基にどのような効果がどの程度あるのかをまとめたものです。
レベル | 研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります. |
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二重盲検臨床試験が繰り返し行われ確実性の高い研究が実施されています。 | |
2つ以上のプラセボ効果を排除した二重盲検試験を含む複数の研究が実施されています。 | |
二重盲検試験が1件または複数コホート試験が実施されています。 | |
上記に満たない研究内容または観察研究のみが報告されています。 |
研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります. | 研究対象 | 効果の大きさ ? それぞれの研究対象に対する効果の方向性と大きさ. 対象項目を増加させるもの、低下させるもの、作用しないものを示しています. | 研究の整合性 ? 科学的な研究でも常に結果が一致するとは限りません. この評価が高いほど対象項目に関する科学的な研究結果が一致しており、整合性が取れています. | 摘要 |
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全原因死亡率 | 小さい | – 7件の研究結果を見る | 不健康な人を対象にしたコホート法による調査では、400IU以上のビタミンE(α-トコフェロール)の摂取に伴う全原因死亡率の軽度の増加が示されています。一方で、それより低い投与量で同様のコホート調査を行うと、全原因死亡率の軽度の減少が示されています。この調査では10,000人の被験者あたり約33〜34人が死亡しており、ビタミンEを含むマルチビタミンサプリメントでは死亡率が増加し、ビタミンE単独では減少が見られました。また、この結果が健康な人にも当てはまるかどうかは不明です。 | |
肝臓酵素 | 低い 9件の研究結果を見る | 300mgのビタミンEを半年以上補給した場合、非アルコール性脂肪肝患者のALTとγ-GPTの両方で50%以上の低下が見られました。しかり、健康な被験者には有意な影響を与えないようです。 | ||
血流 | – 3件の研究結果を見る | 血圧と同様に、ビタミンEが酸化促進作用を示すか抗酸化作用を示すかによって血流への影響は異なることが示されています。 | ||
血圧 | – 3件の研究結果を見る | ビタミンEが酸化促進作用を示すか抗酸化作用を示すかによって血流への影響は異なることが示されています。 | ||
心血管疾患の死亡率 | 低い 3件の研究結果を見る | 1日おきに600IUのビタミンEを補給することにより、心臓血管疾患による死亡を軽度に予防できる可能性が示されていますが、信頼性は高くありません。 | ||
一般酸化 | 高い 6件の研究結果を見る | ビタミンEの補給は、血漿中の酸化を減少させるようですが、酸化の異常上昇がある場合は、500mgを超えるα-トコフェロールが必要なようです。ビタミンEは低用量または異常な酸化レベルのない人では効果がないようです。 | ||
免疫 | 非常に高い 6件の研究結果を見る | 低用量(50-200mg)のビタミンEを補給すると、高齢の被験者のT細胞に媒介される免疫が増加する可能性があります。加齢に関連する免疫抑制を緩和することによるため、若年期の被験者にはこの免疫の増強は起こらないようです。 | ||
インターフェロンガンマ | – 3件の研究結果を見る | IFNγはワクチン接種と同時にビタミンEを服用すると増加し、高齢者の場合は免疫力の改善と並行して減少するようです。 | ||
インターロイキン4 | – 3件の研究結果を見る | ワクチン接種と並行して摂取するとIL-4が増加し、高齢者が補給すると免疫の増強に伴い減少し、どちらにも当てはまらない人には有意な影響はないようです。 | ||
脂質過酸化 | – 7件の研究結果を見る | ビタミンEは酸化が支配的な場合には脂質過酸化を低下させ、健康な人には影響がない傾向があります。 ビタミンEがビタミンCやALAなどの抗酸化剤の活動を大きく上回るような場合には、酸化促進作用を示すようです。 | ||
前立腺癌リスク | – 4件の研究結果を見る | ビタミンE(50mg)を喫煙者に投与すると、前立腺癌リスクが有意に低下する一方で、健康な高齢男性では適量のビタミンE(400IU)の摂取であっても前立腺癌のリスクが軽度ですが有意に増加することが示唆されています。 | ||
出血時間 | – | 非常に高い 4件の研究結果を見る | ビタミンEの単独での補給は出血時間に有意に影響しないようです。ビタミンEとクマリンベースの抗凝結剤(ワルファリンなど)と組み合わせると、有害な相互作用を示す場合があります。 | |
血糖値 | – | 非常に高い 5件の研究結果を見る | ビタミンEは、健康または糖尿病(I型またはII型)の被験者においてプラセボと比較して血糖に有意な影響を与えないようです。 | |
乳癌のリスク | – | 非常に高い 3件の研究結果を見る | 乳癌の発症を予防のため、健康な女性が、1日おきに600IUのビタミンEを摂取しても有意な効果は示されていません。 | |
C-反応性タンパク質 | – | 高い 3件の研究結果を見る | 炎症に関するバイオマーカーのC反応性タンパク質を評価するほとんどの研究では、ビタミンEの補給による有意な影響は見られませんでした。 | |
細胞接着因子 | – | 高い 3件の研究結果を見る | 低用量(100mg)のγ-トコフェロールの摂取でP-セレクチンの減少がみられましたが、ほとんどの研究は細胞接着因子に有意な影響を与えませんでした。 | |
結腸癌リスク | – | 非常に高い 3件の研究結果を見る | 1日おきに600IUのビタミンEを10年間摂取しても、健康な女性の大腸癌の発症リスクは低下しないことが示されています。 | |
DNA損傷 | – | 高い 3件の研究結果を見る | ほとんどのエビデンスがDNA損傷に影響を与えないことを示していますが、ビタミンEがプロオキシダインになりDNAが損傷する可能性があるという指摘があります。 | |
月経困難症 | 非常に高い 3件の研究結果を見る | 月経困難症の症状が低下することが示されています。 | ||
HDL-C | – | 非常に高い 4件の研究結果を見る | 大部分のエビデンスは、ビタミンEの補給がプラセボと比べてHDLコレステロールに有意な影響を与えないことを示しています。 | |
LDL-C | – | 非常に高い 7件の研究結果を見る | ビタミンEの補給は、LDLコレステロールに有意な影響を与えないことを示しています。 | |
赤血球数 | – | 非常に高い 4件の研究結果を見る | ビタミンEの補給は、赤血球の総量に有意な影響を与えないことを示しています。 | |
卒中のリスク | – | 非常に高い 3件の研究結果を見る | ビタミンEの補給は、脳卒中赤血球の総量に有意な影響を与えないことを示しています。 | |
血清T3 | – | 高い 4件の研究結果を見る | 大部分のエビデンスは、ビタミンEの補給は、T3循環レベルに有意な影響を与えないことを示しています。 | |
血清T4 | – | 高い 5件の研究結果を見る | 1件の研究では600IUのビタミンEの補給でT4循環レベルの減少が見られましたが、他の大部分の研究では有意な影響はないことが示されています。 | |
主観的福利 | – | 非常に高い 4件の研究結果を見る | 健康な人やうつ病に関連しない病気を患う人を調べた研究は、ビタミンEの補給は主観的な福利に有意な影響を与えないことを示しています。 | |
総コレステロール | – | 非常に高い 10件の研究結果を見る | 健康な人や高コレステロールレベルのビタミンEの補給は有意な影響を与えないようです。 | |
トリグリセリド | – | 非常に高い 8件の研究結果を見る | ビタミンEの補給はトリグリセリドに有意な影響を与えないことを示しています。 | |
重量 | – | 非常に高い 7件の研究結果を見る | どの被験者においても、ビタミンE補給は、体重減少や摂食量の増加に有意な影響を与えないことを示しています。 | |
白血球数 | – | 非常に高い 6件の研究結果を見る | ビタミンEの補給は、白血球数に有意な影響を与えないことを示しています。 | |
血栓塞栓症のリスク | – 研究結果を見る | 1日おきに600IUのビタミンEを補給により、血栓塞栓症の大幅な減少(27%)が見られ、既往歴のある患者ではより顕著な減少(44%)が見られました。 | ||
アルツハイマー病の症状 | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 非常に高用量のα-トコフェロール(2,000IU)の形でビタミンEを補給すると、中程度から重度のアルツハイマー病患者の認知低下率を、セレギリンに匹敵する効力で低下させることが示されています。現時点では、より低い(より標準的な)用量での研究はなく、アルツハイマー病の特徴が顕著でない軽度のアルツハイマー病や認知低下には有効ではないようです。 | ||
動脈硬化 | – 研究結果を見る | エビデンスは混合していますが、ビタミンEは動脈硬化を改善する効果が示されています。この作用が心血管が原因の死亡率が低下している要因と考えられています。 | ||
紅斑 | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 瘢痕組織へのビタミンEの局所適用は、痒みを伴う発赤の有意な増加を引き起こしました。 | ||
毛の再生 | – 研究結果を見る | 1件の研究では、100mgの混合トコフェロールの補給は、プラセボと比較して、脱毛症(アンドロゲン性とは限らない)の人の毛髪の成長を促進する作用を示しました。 | ||
免疫グロブリンG | 中程度 2件の研究結果を見る | ビタミンEをワクチン接種アジュバントとして使用する場合にはIgGが増加しますが、ワクチン接種を受けていない健康な人では増加しないことが示されています。 | ||
インターロイキン2 | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 高齢者において免疫の増強とともに、インターロイキン2(IL-2)の濃度の上昇が見られました。 | ||
ロイコトリエンB4 | 中程度 2件の研究結果を見る | 糖尿病患者がビタミンEを補給するとロイコトリエンB4が減少するかどうかについては相反するエビデンスが存在します。 | ||
肝硬変 | – 2件の研究結果を見る | 炎症を伴う脂肪肝(脂肪性肝炎)を持つ人の線維性スコアが軽度に改善される可能性がありますが、炎症性損傷の証拠の無い非アルコール性脂肪性肝疾患を持つ人には効果がないかもしれません。 | ||
肝臓脂肪 | 非常に高い 3件の研究結果を見る | 脂肪性肝炎患者において、ビタミンEサプリメントの摂取は肝臓脂肪を経時的に減少させることを示しています。現時点では、肝臓脂肪に関して健康な人を評価した研究はありません。 | ||
筋肉損傷 | – 研究結果を見る | 運動中にビタミンEを補給して脂質過酸化の減少が見られたアスリートの筋肉損傷のバイオマーカーの減少が見られました。 | ||
LDLの酸化 | 中程度 2件の研究結果を見る | ビタミンEはLDL酸化を減少させる可能性がありますが、低用量では有意な有効性を示していないため、高用量での摂取が必要です。 | ||
プロラクチン | – 研究結果を見る | 尿毒症の患者のプロラクチンの減少が見られましたが、現在のところ健康な人を対象にしたエビデンスはありません。 | ||
プロスタグランジンE2 | – 研究結果を見る | ビタミンE補給後のPGE2の濃度の軽度の低下が見られました。 | ||
心不全のリスク | – 研究結果を見る | 400 IUのビタミンEの補給は、全体的な心血管が原因となる死亡率を低下させるにもかかわらず、既往歴のある高齢者における心不全の発症例が増加しました。(7年間でプラセボ:443例、サプリメント:519例) | ||
上部呼吸器感染症のリスク | – 研究結果を見る | 高齢者における200IUのビタミンEの補給は、上気道感染症の発生を減らしましたが、下気道感染症の発生には有意な差は見られませんでした。 | ||
ワクチンの増強 | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 予防接種を受けたプラセボを服用している人と比較して、低用量のビタミンEを服用している健康な人は、予防接種に対する抗体反応が増加しするようです。 これは若者と高齢者の両方に当てはまります。 | ||
エアロビック | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | ビタミンEの補給による有酸素運動中のパフォーマンスは、プラセボと比較して有意に変化しないようです。 | |
抗酸化酵素プロファイル | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 赤血球(グルタチオン、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ)中の抗酸化酵素のレベルは、ビタミンEの補給に影響を受けないようです。 | |
喘息 | – | – 研究結果を見る | 喘息患者のビタミンEの補給は、症状に対して有意な影響を与えませんでした。 | |
B細胞数 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してB細胞数に有意な影響を与えませんでした。 | |
ビリルビン | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して血清ビリルビンに有意な影響を与えないようです。 | |
CD4リンパ球 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してCD4+リンパ球の総数に有意な影響を与えないようです。 | |
CD8リンパ球 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してCD8 +リンパ球に有意な影響を与えないようです。 | |
癌死亡率 | – | 中程度 2件の研究結果を見る | 低用量(50mg)のビタミンEを補給した喫煙者に前立腺癌死亡率の軽度の減少が見られましたが、多くの人に同様の効果があるわけでは無いようです。 | |
心血管疾患のリスク | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して様々な心血管疾患の発症の予防に有意な影響を与えないようです。 | |
認知機能低下 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して認知低下の発症に有意な影響を与えないようです。 | |
コルチゾール | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してコルチゾールに有意な影響を与えないようです。 | |
クレアチニン | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して健康な高齢者のクレアチニンに有意な影響を与えないようです。 | |
エンドセリン-1 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してエンドセリン-1に有意な影響を与えないようです。 | |
食道癌リスク | – | – 研究結果を見る | 400IUのビタミンEの補給はプラセボと比較して食道癌を発症するリスクに有意な影響を与えないようです。 | |
卵胞刺激ホルモン | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して卵胞ホルモンに有意な影響を与えないようです。 | |
遊離テストステロン | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して血清中の遊離テストステロンの濃度に有意な影響を与えないようです。 | |
糸球体濾過率 | – | – 研究結果を見る | II型糖尿病患者のビタミンEの補給はプラセボと比較して糸球体濾過率に有意な影響を与えないようです。 | |
HbA1c | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | II型糖尿病患者のビタミンEの補給はプラセボと比較してHbA1cIIに有意な影響を与えないようです。 | |
心拍数 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して運動選手の運動中の心拍数に有意な影響を与えないようです。 | |
ヘマトクリット | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してヘマトクリットに有意な影響を与えないようです。 | |
ヘモグロビン | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してヘモグロビンに有意な影響を与えないようです。 | |
ホモシステイン | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してホモシステイン濃度に有意な影響を与えないようです。 | |
免疫グロブリンA | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して健康な高齢の成人の循環IgA濃度に有意な影響を与えないようです。 | |
免疫グロブリンE | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して喘息患者のIgE濃度に有意な影響を与えないようです。 | |
免疫グロブリンM | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して高齢者の血液中のIgM濃度に有意な影響を与えないようです。 | |
2型糖尿病の発生率 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してII型糖尿病の発症率に有意な影響を与えないようです。 | |
インスリン | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して基礎インスリン濃度(絶食時)に有意な影響を与えないようです。 | |
インスリン感受性 | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して非アルコール性脂肪性肝疾患が治療されている場合でも、インスリン感受性に有意な影響を与えないようです。 | |
インターロイキン6 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してIL-6濃度に有意な影響を与えないようです。 | |
腎機能 | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して腎臓機能のバイオマーカーに有意な影響を与えないようです。 | |
乳酸生産 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して運動中の乳酸の生産に有意な影響を与えないようです。 | |
左心室駆出率 | – | 中程度 2件の研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して心臓組織自体の活動に有意な影響を与えないようです。 | |
黄体形成ホルモン | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して黄体形成ホルモン(LH)の循環レベルに有意な影響を与えないようです。 | |
リンパ球数 | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して全体のリンパ球数またはその分布に有意な影響を与えないようです。 | |
メモリ | – | – 研究結果を見る | 健康な女性によるビタミンEの補給はプラセボと比較して記憶形成に有意な影響を与えないようです。 | |
月経 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して月経に有意な影響を与えないようです。 | |
ナチュラルキラー細胞の内容 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してNK細胞の全体量に有意な影響を与えないようです。 | |
好中球活性 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して好中球の活性に有意な影響を与えないようです。 | |
好中球数 | – | – 研究結果を見る | 血液中の好中球の総量は、ビタミンEの補給に影響されないようです。 | |
血小板凝集 | – | 中程度 2件の研究結果を見る | 100mgのγ-トコフェロールの摂取は血小板凝集の減少を示唆していますが、α-トコフェロールの高用量を含むすべての試験では有意な影響を与えませんが、ワルファリンとの相互作用が示唆されています。 | |
アルツハイマー病のリスク | – | – 研究結果を見る | 健康な高齢者のビタミンEの補給はプラセボと比較してアルツハイマー病を発症するリスクに有意な影響を与えないようです。 | |
白内障のリスク | – | – 研究結果を見る | マルチ栄養剤では効果を示していますが、単離されたビタミンEを500IUで摂取しても白内障の形成や病状の進行に対する保護効果は示されませんでした。 | |
肺癌のリスク | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 健康な女性のビタミンEの補給はプラセボと比較して肺癌の発生率に有意な影響を与えないようです。 | |
メラノーマのリスク | – | – 研究結果を見る | 既往症を持つ高齢者の400IUのビタミンEの補給はプラセボと比較して黒色腫を発症するリスクに有意な影響を与えないようです。 | |
心筋梗塞のリスク | – | – 研究結果を見る | ビタミンEは心血管疾患の死亡率を減少させるにもかかわらず、心筋梗塞の発生率に有意な影響を与えないようです。 | |
関節リウマチのリスク | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給は慢性関節リウマチの発症リスクに有意な影響を与えないようです。 | |
傷の治癒 | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 瘢痕組織へのビタミンEの局所適用は、プラセボと比較して瘢痕組織の治癒に有意な影響を与えないようです。 | |
血清コバラミン | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してコバラミン(ビタミンB12)の血清レベルに有意な影響を与えないようです。 | |
血清葉酸 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して血清葉酸塩に有意な影響を与えないようです。 | |
血清血小板 | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して血清中の血小板に有意な影響を与えないようです。 | |
性機能 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して健康な人の性機能や満足感に有意な影響を与えないようです。 | |
TNF-アルファ | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してTNF-αに有意な影響を与えないようです。 | |
トロンボキサンB2 | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較してトロンボキサンB2に有意な影響を与えないようです。 | |
言葉の流暢さ | – | – 研究結果を見る | ビタミンEの補給はプラセボと比較して言葉の流暢さに有意な影響を与えないようです。 | |
潰瘍性大腸炎の症状 | – 研究結果を見る | 高用量のビタミンEの直腸投与は、潰瘍性大腸炎の症状の軽減に効果的で、予備調査では大部分の患者に寛解が認められました。 | ||
肝障害 | – 研究結果を見る | 炎症性肝障害を持つ患者がビタミンEを長期間補給すると、損傷を軽減できる可能性が示されています。 | ||
TGF-β血清 | – 研究結果を見る | 300mgのビタミンE(α-トコフェロール)を補給した脂肪肝患者に、血清TGF-βの低下が見られました。 |
副作用
副作用と安全性
ビタミンEを健康な人が、経口摂取したり皮膚に適用する場合は、非常に安全です。 1日の推奨量の15mgを服用する場合には、ほとんどの人にとって副作用はありません。
ビタミンEを高用量で経口摂取すると安全でない可能性があります。 心臓病や糖尿病などの症状がある場合は、400 IU/日以上の服用を控えましょう。 いくつかの研究は、高用量での摂取は脂肪リスクを高め、深刻な副作用を引き起こす可能性があることを示唆しています。 使用量が多いほど、重篤な副作用のリスクが高くなります。
ビタミンEが出血性脳卒中と呼ばれる重度の脳卒中のリスクを高めるという懸念があります。 1日300〜800 IUの用量でビタミンEを摂取すると、この種の脳卒中のリスクが22%増加する可能性があるとする研究結果もあります。 しかし、反対に、ビタミンEは虚血性脳卒中という重症度の低い脳卒中のリスクを減らす可能性もあります。
前立腺癌を発症する可能性に対するビタミンEの影響については相反する研究結果が存在します。 いくつかの研究は、大量のマルチビタミン剤と別のビタミンEサプリメントを摂取することが、男性の前立腺癌の発症リスクを高める可能性があることを示唆しています。
高用量での服用は、吐き気、下痢、腹痛、疲労感、脱力感、頭痛、目のかすみ、発疹、あざ、出血などを起こす可能性があります。
注意と警告
妊娠: ビタミンEは推奨される用量で使用される場合、妊娠中の女性にとっても安全とされています。 ビタミンEサプリメントを妊娠初期に摂取すると胎児に有害となる可能性があるという懸念がありました。 しかし、この主張に関する検証は現時点では十分ではありませんが、 十分に検証が行われるまで医療従事者との相談なしに妊娠初期にビタミンEサプリメントを摂取しないことをお勧め致します。
授乳: 授乳中に推奨される用量で経口摂取する場合はビタミンEは安全です。
乳児・小児: 適切に経口摂取された場合、ビタミンEは安全です。 子供にとって安全と考えられているビタミンEの最大量は年齢によって違います。 1〜3歳の子供は1日200mg未満、4〜8歳の子供は 1日300 mg未満、9〜13歳の子供は1日600 mg未満、14〜18歳の子供は 1日800 mg未満が安全とされています。ビタミンE(α-トコフェロール)は、高用量で未熟児に静脈内に投与されると、安全でない可能性があります。
血管形成術、心臓手術: 医療従事者による指導なしに、血管形成術の直前および直後にビタミンEや抗酸化ビタミン(β-カロチン、ビタミンC)を含むサプリメントを服用しないでください。 これらのビタミンは適切な治癒を妨げる可能性があります。
糖尿病: ビタミンEは、糖尿病患者の心不全のリスクを高める可能性があります。 糖尿病患者は高用量のビタミンEを避けるべきです
心臓発作: ビタミンEは、心臓発作の既往歴のある人の死亡リスクを高める可能性があります。 心臓発作の既往歴のある人は高用量のビタミンEを避けるべきです
ビタミンKレベルの低下(ビタミンK欠乏症): ビタミンEは、ビタミンKのレベルが低すぎる人の血液凝固の問題を悪化させる可能性があります。
網膜色素変性症: 全-rac-α-トコフェロール(合成ビタミンE)400 IUの摂取は、網膜色素変性症の人の失明を早める可能性があります。 しかし、低用量(3IU)はこのような作用を持たないようです。このような症状がある場合は、ビタミンEの摂取を避けてください。
出血性障害: ビタミンEは出血性疾患を悪化させる可能性があります。 出血性疾患がある場合は、ビタミンEサプリメントの摂取を避けてください。
頭頸部がん: ビタミンEサプリメントを400 IU/日以上の量で服用しないでください。 ビタミンEは、がんの再発リスクを高める可能性があります。
前立腺癌: ビタミンEを摂取することで前立腺癌が発生するリスクが高まるという懸念があります。 現在前立腺癌を患っている男性におけるビタミンEの効果は明らかではありませんが、理論的には、ビタミンEサプリメントを摂取すると、既往歴のある男性の前立腺がんを悪化させる可能性があります。
脳卒中: ビタミンEは、脳卒中の既往歴のある人の死亡リスクを高める可能性があります。 脳卒中の既往歴のある人は高用量のビタミンEを避けるべきです
手術: ビタミンEは手術中および手術後の出血のリスクを高める可能性があります。 予定された手術の少なくとも2週間前にビタミンEの使用を中止してください。
注意事項
相互作用
中程度の相互作用
下記の組み合わせに注意してください。
- シクロスポリン
シクロスポリンと一緒に高用量のビタミンEを摂取すると、シクロスポリンの吸収が増加し、シクロスポリンの効果と副作用も増大する可能性があります。 - 肝臓で変化する薬 (チトクロームP450 3A4(CYP3A4)基質)
ビタミンEは肝臓で変化する薬の分解速度を速め、有効性を減らす可能性があります。 肝臓で変化する薬を服用している場合は、ビタミンEを服用する前に、医療従事者に相談してください。肝臓で変化する薬にはロバスタチン、ケトコナゾール、イトラコナゾール、フェキソフェナジン、トリアゾラム、およびその他多数の薬が含まれます。 - 抗癌剤(化学療法)
ビタミンEは抗酸化物質です。 抗酸化物質は、癌に使用される薬の有効性を減らす可能性があるという懸念が指摘されています。 しかし、実際に相互作用が発生するかどうかはまだ十分にはわかっていません。 - 抗凝固剤・抗血小板剤
ビタミンEは血液凝固を遅らせる可能性があります。 また、凝固を遅らせる薬と一緒にビタミンEを服用すると、あざや出血の可能性が高まる可能性があります。血液凝固を遅らせる薬にはアスピリン、クロピドグレル、ジクロフェナク、イブプロフェン、ナプロキセン、ダルテパリン、エノキサパリン、ヘパリン、ワルファリンなどが含まれます。 - コレステロールを下げるために使用される薬(スタチン)
ビタミンE、ベータカロチン、ビタミンC、セレンを一緒に服用すると、コレステロールを抑制する薬の効力が低下する可能性があります。 ビタミンEを単独で服用すると、コレステロールを下げるために使用される薬の効果が低下するかどうかは不明です。コレステロールを低下させる薬にはアトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチンが含まれます。 - ナイアシン
ベータカロチン、ビタミンC、セレンと一緒にビタミンEを摂取すると、ナイアシンの有益な効果を減らす可能性があります。 ナイアシンは善玉コレステロールを増やす可能性があります。 これらの他のビタミンと一緒にビタミンEを摂取すると、善玉コレステロールを減らす可能性があります。 - ワルファリン
ワルファリンは血液凝固を遅らせるために使用されます。 ワルファリンと一緒にビタミンEを摂取すると、あざや出血の可能性が高くなります。 定期的に血液をチェックしてもらい、ワルファリンの用量の変更の必要性を確認してください。
その他の名称
- トコフェロール、トコトリエノール
注意点
- 特に明記されていない場合、「ビタミンE」という用語はα-トコフェロールを指す傾向があり、他の7つのビタミンEは「ビタミンE」ではなくそれぞれの名前で呼ばれる傾向があります。
- ビタミンEはワルファリンのようなクマリンベースの抗凝血薬の作用を高めることが知られているので、これらの薬と一緒に摂取すると出血の危険性が高まります。 同時摂取は禁忌とされています。
服用方法
推奨用量、有効量、その他の詳細
体内に適切なレベルのビタミンEを維持することは、15mg(22.4IU)以下の非常に低用量での服用によって達成することができます。ビタミンEのこの用量は、多くの場合、サプリメントではなく食事を通じて十分に達成可能です。免疫を改善するためにビタミンEを補給する高齢者は、50-200mgの用量での服用が効果的なようです。ビタミンEサプリメントにはα-トコフェロールが含まれている必要があります。アボカド、オリーブ、植物油、アーモンドなどにビタミンEは豊富に含まれており、ビタミンEの抗酸化特性は、不飽和脂肪と一緒に摂取することで改善されます。ビタミンEの最低摂取量は、不飽和脂肪1グラム当たり1IUですが、理想的には不飽和脂肪1gあたり2~4IUとされています。最大摂取量は、400IUのα-トコフェロール(268mg)の短期間の摂取は十分に許容されるようですが、長期的な摂取は有害となる可能性があります。ビタミンEを特定の目的のためのサプリメントとして補給する場合、150mg以内にするほうが安全と考えられます。
下記の用量が科学的な研究で使用されました。
経口服用
- ビタミンE欠乏症の場合:成人の一般的な服用量は1日当たり60〜75IUのRRR-αトコフェロール(天然ビタミンE)です。
- 遅発性ジスキネジアという運動障害の場合:RRR-α-トコフェロール(天然ビタミンE)1日1600 IUが使用されました。
- 男性の生殖能力を向上させるため:毎日ビタミンE 200-600 IUが使用されました。
- アルツハイマー病の場合:毎日2000 IU以内。 1日あたりドネペジル5 mgとビタミンE 1000 IUと併用して、アルツハイマー病患者の記憶衰退の軽減に使用されています。
- 非アルコール性脂肪性肝炎と呼ばれる肝疾患の場合:成人では1日800 IUが使用されています。 子供では1日400〜1200 IUが使用されています。
- 初期のハンチントン舞踏病の場合:RRR-α-トコフェロール(天然ビタミンE)3000 IUが使用されました。
- 慢性関節リウマチの場合:1日2回、ビタミンE 600 IUが使用されました。
- シスプラチンによる神経障害を予防:ビタミンE(α-トコフェロール)1日300mgを各化学療法治療とあわせて、シスプラチン療法を中止してから最大3ヶ月間使用されました。
- 心臓病に使用される硝酸塩の有効性の改善:ビタミンE 200 mgを1日3回が使用されました。
- 限局性分節性糸球体硬化症と呼ばれる腎臓病の子供の尿中のタンパク質を減らすには:ビタミンE 200 IUが使用されました。
- G6PD欠乏症の場合:毎日ビタミンE 800 IUが使用されました。
- 月経前症候群(PMS)の場合:RRR-α-トコフェロール(天然ビタミンE)1日400IUが使用されました。
- 痛みを伴う月経期間の場合:月経期間の2日前から開始し、出血後3日間まで、ビタミンE 200 IUを 2回または500 IU 1回使用しています。
- 角膜切除術の手術後の眼の治癒:ビタミンE(α-トコフェリルニコチネート)230mgおよびパルミチン酸レチノール230mgを1日3回30日間使用し、その後2ヶ月間は1日2回使用しました。
- 放射線による線維症の場合:ビタミンE 1000 IUをペントキシフィリン800 mgと組み合わせて毎日使用しています。
- ベータサラセミアの場合:毎日ビタミンE 750 IUを使用しています。
- 日焼け防止:RRR-α-トコフェロール(天然ビタミンE)1000 IUと2グラムのアスコルビン酸を組み合わせたものを使用しています。
- 高リスク女性の妊娠高血圧(子癇前症)の予防:ビタミンE 400 IU、ビタミンC 1000 mg /日を使用しています。
食事と一緒に合成ビタミンE(全-rac-alpha-tocopherol)を摂取しても効果が無いというものも多くあります。
ビタミンEの服用は、単位がIUやmgなどが統一されていないため、注意が必要です。