ベタイン(トリメチルグリシン)は、体内のコリンの活性代謝物でビートルートの成分としても知られています。葉酸と同様に体内のメチル化に重要な役割を果たし、クレアチンのように浸透圧を調節する作用や強壮作用があります。
コンテンツ
概要
重要な効果・情報
ベタインは体内で自然に代謝される化学物質です。 ビート、ホウレンソウ、穀物、シーフード、ワインなどの食品にも含まれています。ベタインは、ホモシステインと呼ばれる化学物質が高濃度となるホモシスチン尿症のような特定の遺伝性障害を持つ人の治療として、米国食品医薬品局(FDA)の認可を受けています。高ホモシステインレベルは、 心臓病、骨粗鬆症、骨格系の疾患、眼の水晶体の問題などと関連しています。ベタインは、血液中のホモシステインレベルを低下させたり、運動能力を改善するために使用されています。
ベタインはトリメチルグリシン(TMG)とも呼ばれ、構造的に、3つのメチル基がアミノ酸のグリシンに結合した分子です。ビートルートから大量に単離されたことから、ベタインとも呼ばれています。ベタインの体内での主な機構は、メチル基を供与して、ホモシステインをL-メチオニンに還元する(心臓保護作用)、または、 体内でS-アデノシルメチオニン(SAMe)や、活性葉酸分子を増加させ、これらの分子がメチル基を身体の他の部分に供与します。 ベタインの補給することで、このような体内の分子のメチル化が起こり、ホモシステインを低下させることができます。このようなホモシステインレベルの低下は、中用量から高用量補給で、確実に観察されています。他のメカニズムとして、ベタインがオスモライトまたは細胞の中に出入りしてする分子として細胞の保水状態に影響を与えることがあります。 クレアチンと同様に、細胞内のベタインの濃度の増加は、細胞の水分やストレッサーに対する弾力性を向上させます。
この現時点でヒトのエビデンスを見ると、ベタインは毎日3g以上摂取することで高い信頼性をもってホモシステイン濃度を低下させることができます。ベタインのホモシステインレベルを低下は、摂取を継続している限り続きます。ベタインは、ホモシステインレベルが正常レベルの人では10%、ホモシステインレベルが高い人では20-40%減少させられることが分かっています。ホモシステインは、心血管に問題のある人において上昇することが知られており、心血管合併症のバイオマーカーとなっていて、ホモシステインが上昇した場合、被験者は心血管の疾患を起こしているリスクが高いと考えられています。しかし、この相関が因果関係となっているのかは不明で、ホモシステインが単に指標としてのバイオマーカーに過ぎないのか、実際に心血管の機能障害を促進するのかは明らかではありません。
ホモシステインが減少すると心臓の保護に役立つと考えられていますが、ヒトにおけるベタインの補給と心血管の保護との直接的な関連性はまだ分かっていません。ベタインは脂肪肝や肝線維症を治療できる可能性があります。また、ベタインは、運動能力が向上する化合物として宣伝されていますが、科学的な信頼性は高くありません。また、現時点でベタイン補給の利点を報告している研究は、ベタインのメーカーのDanisco(デュポン・ニュートリション)に関連しています。
下記の理由で、ベタインによる運動能力に利益をもたらすとしても、実用的には効果を発揮しない可能性が高いです。
- 血清中のベタインは、ベタイン1gを補給した場合でもコリン補給1gの場合と同等程度しか上昇せず、コリンの方が、安価で、脳を始めとする中枢神経にも効果をもたらすことが示唆されています。
- 観察されている物理的な作用(細胞を保護するオスモライト作用)は、前述のようにコリンでも代用できるだけでなく、クレアチンの作用機序とも同様です。 この組み合わせを評価した研究では、ベタインを同時に摂取しても、クレアチンの効果を改善しませんでした。
適応・効果
適応情報
有効性の信頼度(非常に高い)
- ホモシスチン尿症 ベタインを採取すると、尿中のホモシステインレベルが低下します。 ベタイン無水物は子供と成人の両方でホモシステイン尿症の治療のFDAの承認を受けています。
有効性の信頼度(中)
- 口内乾燥 歯磨き用のペーストとしてベタイン無水物を使用すると、口渇の症状が軽減することが示唆されています。 また、無水ベタイン、キシリトール、フッ化ナトリウムを含むうがい薬を使用すると口渇の症状が改善することが示唆されています。
- 血中高ホモシステイン (高ホモシステイン血症). 研究によると、無水ベタインを服用すると、一部の人の血中ホモシステインレベルを低下させられる可能性があることが示唆されています。 しかし、これによって心臓病のリスクを低下させっれるかは分かっていません。 ベタインと葉酸を一緒に摂取しても、葉酸のみを単独で摂取するときと比べてホモシステインレベルが有意に低下するわけではありません。
効果がない可能性(中)
- 知的障害を引き起こす遺伝的障害 (アンジェルマン症候群) 無水ベタインは、アンジェルマン症候群の子供の発作を予防したり、精神機能を改善しないようです。
- 減量 小規模な研究によると、低カロリー食にベタイン無水物を添加しても、肥満の成人において低カロリー食のみの場合と比較して有意な体重の減少は見られませんでした。
エビデンス不足
- 結腸および直腸の非癌性腫瘍 (大腸腺腫) 初期の研究ではベタインを豊富に含む食事を摂取しても、結腸腫瘍および直腸腫瘍のリスクの低下に相関性は見られませんでした。
- うつ病 初期の研究では、ベタイン無水物をs-アデノシル-L-メチオニン(SAMe)と一緒に服用することで、抗うつ薬のアミトリプチリンよりも多くの人のうつ病の症状が改善されています。
- 運動能力 いくつかの研究は、ベタイン無水物が筋力トレーニングに参加している男性において、体組成および筋力を含む運動能力を改善する可能性が示唆されています。 しかし、ベタインはトレーニングをしていない男性では効果が無いようです。
- 胃酸の逆流(逆流性食道炎). 初期の研究では、メラトニン、L-トリプトファン、ビタミンB6、葉酸、ビタミンB12、メチオニンと一緒に無水ベタインを毎日服用すると、酸逆流の症状を軽減できることが示唆されています。
- C型肝炎 初期の研究では、C型肝炎の治療剤と一緒にベタイン無水物(Cystadane)+ S-アデノシル-L-メチオニンを摂取すると、C型肝炎治療薬単独では治療できなかったC型肝炎患者の活性ウイルス量を減らすことができることが示唆されています。 しかし、ほとんどの人にとってこの効果は長期的に維持できないようです。
- アルコール以外による肝臓病(非アルコール性脂肪性肝炎、NASH) 研究によると、ベタインが非アルコール性脂肪性肝炎患者の肝疾患を改善する可能性があることが示唆されています。
- 日焼け 初期の研究では、日光に曝される前にベタイン含有クリームを1ヶ月間適用すると、日焼けが軽減されることが分かった。 しかしこのクリームを日焼けする20分前に適用するだけでは効果は見られませんでした。
- レット症候群 と呼ばれる神経系障害: 初期の研究では、葉酸とベタインの組み合わせを毎日12ヶ月間摂取しても、レット症候群の女性の成長、発症、機能は改善されないことが示されています。
効果まとめ
効果まとめ表
効果まとめ表は動物や試験管内の実験ではなく、経口服用による人体での反応を科学的に研究したデータを基にどのような効果がどの程度あるのかをまとめたものです。
レベル | 研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります. |
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二重盲検臨床試験が繰り返し行われ確実性の高い研究が実施されています。 | |
2つ以上のプラセボ効果を排除した二重盲検試験を含む複数の研究が実施されています。 | |
二重盲検試験が1件または複数コホート試験が実施されています。 | |
上記に満たない研究内容または観察研究のみが報告されています。 |
研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります. | 研究対象 | 効果の大きさ ? それぞれの研究対象に対する効果の方向性と大きさ. 対象項目を増加させるもの、低下させるもの、作用しないものを示しています. | 研究の整合性 ? 科学的な研究でも常に結果が一致するとは限りません. この評価が高いほど対象項目に関する科学的な研究結果が一致しており、整合性が取れています. | 摘要 |
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ホモシステイン | 非常に高い 9件の研究結果を見る | ベタイン(3g以上)は、投与後にホモシステイン濃度を強力かつ確実に減少させ、補充を継続する限りホモシステイン濃度を低レベルに維持できるようです。その効果はホモシステインレベルが正常な人の場合は約10%でホモシステインが高レベルの人の場合は20-40%低下します。葉酸とは異なり、メチオニン負荷試験の場合でも作用します。 500mgのベタインは、メチオニン負荷後のホモシステインを減少させるられますが、空腹時には低用量すぎます。 | ||
LDL-C | 高い 3件の研究結果を見る | ある研究では、総コレステロールと同様に、プラセボが減少し、相対的にLDLが増加しました。この理由はよく分かっておらず、再現性を検証する必要があります。HDLは影響を受けませんでした。 | ||
肝酵素 | 低い 5件の研究結果を見る | 予備的な研究では、肝臓脂肪や損傷と同様に、血清中の肝臓酵素のレベルが有意に低下しましたが、現時点で最大の試験では有意な影響は見られませんでした。このような効果があるのかもしれないが、さらなる研究が必要です。 | ||
総コレステロール | 高い 3件の研究結果を見る | ある研究で、総コレステロールはプラセボが減少し、ベタインを服用したグループはそのままで、相対的な増加がみられました。理由は分かっておらず、再現性を検証する必要があります。 | ||
嫌気ランニング能力 | – | 非常に高い 3件の研究結果を見る | 自転車競技の距離、時間、その他の運動能力のパラメータを評価する研究では、ベタイン補給による有意な効果は見られませんでした。 | |
血糖 | – | 非常に高い 4件の研究結果を見る | 運動中、空腹時の血糖濃度に有意な影響は見られませんでした。 | |
脂肪質量 | – | 非常に高い 3件の研究結果を見る | 短期間(2週間)または長期間の補給による、脂肪の量に有意な影響は見られませんでした。 | |
疲労 | – | 高い 3件の研究結果を見る | ある研究では、ベタインによる若干の変化が見られましたが、他の2つの研究ではベタインによる有意な影響は見られませんでした。 | |
HDL-C | – | 非常に高い 3件の研究結果を見る | メタボリック障害を有する人のベタインの長期補給によるHDL-Cへの有意な影響は見られませんでした。 | |
乳酸生成 | – | 高い 3件の研究結果を見る | ある研究では乳酸の生成が抑えられましたが、エビデンスの大多数を占める他の2つの研究では、ベタイン摂取による乳酸への有意な影響は見られませんでした。より耐久性を要求される運動で効果が見られるかもしれませんが、再現性の検証が必要です。 | |
筋持久力 | – | 高い 3件の研究結果を見る | ベタインによる長期かつ徹底的な筋肉トレーニングにおいてわずかに効果がある可能性がありますが、現時点では筋肉の持久力を評価するほとんどのエビデンスでは、統計的に有意な増加は見られませんでした。 | |
筋力 | – | 高い 7件の研究結果を見る | 同様の検査で再現されていない筋力増加を支持する研究がありますが、大部分のエビデンスは、筋力に対してプラセボと比較して有意な影響は見られませんでした。以下であることを示唆しています。潜在的な強壮作用があるとすれば、対照集団のパラメータなどの未知の前提条件に起因するものと考えられます。 | |
葉酸 | – | 非常に高い 4件の研究結果を見る | 葉酸値を継続的な変化は見られませんでしたが、急性の補給によって短期的に葉酸濃度を急激に低下させる可能性があります。 | |
体重 | – | 非常に高い 4件の研究結果を見る | クレアチンなどの一般的なスポーツオスモライトとは異なり、ベタインの補給による体重への有意な変化は見られません。 | |
アポリポタンパク質A | – 研究結果を見る | ベタインの補給によって健康な人のアポリポタンパク質A1がプラセボと比較して増加しており、注目されています。 | ||
コルチゾール | – 研究結果を見る | 空腹時に運動した状態で2週間のベタイン補給すると、軽度(6.1%)のコルチゾールの減少が見られました。 | ||
口渇 | 非常に高い 4件の研究結果を見る | シェーグレン症候群や医薬品の副作用として起こる口渇の症状は、ベタインが4%含まれる歯磨き粉を使用した場合に顕著に減少しました。資金調達などの動きがあり、今後業界に影響を与える可能性があります。 | ||
IGF-1 | – 研究結果を見る | 2週間、絶食状態での運動後にベタインを補給する研究では、IGF-1が、プラセボ(7.8%)と比較して軽度に増加するようです。 | ||
肝臓損傷 | – 3件の研究結果を見る | 予備的エビデンスでは、高用量(20g)のベタインを与えられたNAFLD患者の肝臓における線維性領域および炎症の大きな減少を示していますが、より正確な研究によるエビデンスでは有意な影響が見られませんでした。効果はあるようですが、詳細についてはまだ分かっていません。 | ||
肝臓の脂肪 | 非常に高い 3件の研究結果を見る | 予備的なエビデンスでは、肝臓脂肪の大幅な減少(脂肪肝を有する人の半分以上が正常化)を示唆されていますが、その後に行われたより正確な研究では、これほど強力には起こらないことが示唆されています。詳細についてはまだ分かっていません。 | ||
筋肉への酸素供給 | – 研究結果を見る | ベタイン補給による筋肉への酸素供給に軽度の増加が見られましたが、運動量も増加しており、これが原因である可能性も排除されていません。 | ||
プラスミノーゲン阻害剤1 | – 研究結果を見る | PAI-1濃度の増加は、他の健康な成人では6ヶ月間にわたって毎日4gのベタインを補充した場合に顕著であった。 | ||
血清メチオニン | 中程度 2件の研究結果を見る | ベタインがホモシステインにメチル基を与えてL-メチオニンに変換するため、ベタインの補給によりホモシステインが減少し、メチオニンが増加します。 | ||
トレーニング量 | – 研究結果を見る | 研究では全体のトレーニング量の軽度の増加(6.5%)が見られました。 | ||
アディポネクチン | – | – 研究結果を見る | ベタインを補給した脂肪肝患者のアディポネクチン濃度に有意な影響は見られませんでした。 | |
血流 | – | – 研究結果を見る | 血流に有意な影響は見られませんでした。 | |
血圧 | – | – 研究結果を見る | 血圧に有意な影響は見られませんでした。 | |
クレアチニン | – | – 研究結果を見る | クレアチニンに有意な影響は見られませんでした。 | |
フィブリノゲン | – | – 研究結果を見る | フィブリノーゲン濃度に有意な影響は見られませんでした。 | |
成長ホルモン | – | – 研究結果を見る | プラセボと比較してベタインの補給は成長ホルモンのわずかな増加(6.1%)がみられましたが、統計的な有意に達しませんでした。 | |
心拍数 | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 心拍数に有意な影響は見られませんでした。 | |
ヘマトクリット | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | ヘマトクリットに有意な影響は見られませんでした。 | |
体内水分 | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 体内の水分量に有意な影響は見られませんでした。 | |
インシュリン | – | – 研究結果を見る | 血糖と同様に、空腹時インスリン濃度に有意な影響は見られませんでした。 | |
腎機能 | – | – 研究結果を見る | 健康な人の腎機能に有意な影響は見られませんでした。 | |
除脂肪量 | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 除脂肪量に有意な影響は見られませんでした。 | |
脂質過酸化反応 | – | – 研究結果を見る | 脂質過酸化の循環バイオマーカーに有意な影響は見られませんでした。 | |
代謝率 | – | – 研究結果を見る | 肥満者の代謝率に有意な影響は見られませんでした。 | |
筋肉中のクレアチン量 | – | – 研究結果を見る | 骨格筋のホスホクレアチンレベルに有意な影響は見られませんでした。 | |
筋肉痛 | – | – 研究結果を見る | 筋肉痛に有意な影響は見られませんでした。 | |
一酸化窒素 | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | パイロット研究で見られた酸化窒素の強力な増加は、対照実験では再現されませんでした。 | |
LDLの酸化 | – | – 研究結果を見る | LDLコレステロールの酸化に有意な影響は見られませんでした。 | |
酸素摂取量 | – | 中程度 2件の研究結果を見る | 酸素摂取量に軽度の増加が見られた研究がありますが、他の実験では再現されておらず増加量も重要ではない可能性が高いです。 | |
自覚的運動強度 | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 自覚的運動強度に有意な影響は見られませんでした。 | |
血清コバラミン | – | 中程度 3件の研究結果を見る | ベタインの補給でB12に影響を与えるかについては複数のエビデンスが存在しますが、制度の高い研究では効果が見られないようです。 | |
TNFアルファ | – | – 研究結果を見る | 脂肪肝を有する人のTNF-α濃度に有意な影響は見られませんでした。 | |
甲状腺刺激ホルモン | – | – 研究結果を見る | 血清中の循環TSH濃度に有意な影響は見られませんでした。 | |
トリグリセリド | – | 中程度 2件の研究結果を見る | 血清トリグリセリドに有意な影響は見られませんでした。 | |
VO2 max | – | – 研究結果を見る | 特定の状況では酸素摂取量にわずかな増加が認められましたが、VO2全体の最大値に有意な影響は見られませんでした。 | |
唾液分泌 | 非常に高い 3件の研究結果を見る | 口腔乾燥症を患っている人にベタインを含む歯磨き粉を使用させると、唾液分泌が増加し、口内乾燥症の症状を軽減することができあす。刺激に対する反応ではなく基礎唾液分泌が増加しています |
副作用
ベタイン無水物は、適切に経口服用された場合、ほとんどの子供や大人にとっては安全です。 ベタインは、吐き気、胃の不調、下痢、体臭、コレステロール値の上昇などの副作用を引き起こすことがあります。 ベタインは米国では処方薬としても販売されています。処方薬としてのベタインは標準化されており、一量の活性化学物質が含まれています。
注意と警告:
妊娠と授乳: 妊婦や授乳婦のベタインの服用の安全性に関する信頼できる情報は十分ではありません。安全のため使用を控えましょう。
高コレステロール: ベタインは、健康な人、肥満の人、腎不全の人の総コレステロールおよびLDL「悪玉」コレステロールのレベルを増加させる可能性があります。 高コレステロールの人は、慎重にベタインを使用する必要があります。
注意事項
その他の名称
- ベタイン、TMG、グリシンベタイン、オキシネウリン、リシン
混同しやすいもの
注意点
- 高濃度のベタインの補給はトリメチルアミンの生成につながり、口臭や体臭の原因となることがあります。このような場合、リボフラビン(ビタミンB2)を1日2回100mg補給することで軽減できる可能性があります。
- 塩酸塩のトリメチルグリシン(ベタインHCl)は、胃酸の産生を刺激し、高用量で胸焼けを引き起こす可能性があります。
分類カテゴリー
良い組み合わせ
- リボフラビン(ビタミンB2)は、ベタイン(遺伝子変異に起因する魚臭)を補充して起こると、息や体の分泌物中の魚臭を減少させる可能性があり、
確認事項
服用方法
推奨用量、有効量、その他の詳細
ベタインの最低有効投与量は、1日に500mgです。この用量でホモシステインの減少において最小限の活性を持つと考えられています。栄養補助食品として使用される標準用量は、毎日2回2,500〜6,000mgの範囲で、食事と一緒に服用する必要はありません。肝脂肪や線維症に関する研究や被験者が6gの用量に耐性がある可能性があるいくつかの臨床的研究において、用量を20gまで増量しています。この容量でも良好な耐容性があるようですが、オスモライトのように、高用量では下痢を引き起こす可能性があります。
研究では下記の用量で使用されています:
経口摂取:
- ホモシスチン尿症: 通常、成人および子供で3gの維持用量を1日2回服用します。 小児の場合は、低用量から初めて、徐々にこの用量まで増やしていきます。 3歳未満の小児の開始用量は100mg/kg/日です。 次の週に用量を200mg/kgに増やし、翌週に、投与量は300mg / kgと増やしていき、維持用量に達するまで増やしていきます。
血中のホモシステインが非常に低いか、測定不能になるまで、用量を増加します。こうなるまでに、最大1日20gの用量となることがあります。 服用の直前に粉末を水に溶解してください。 - 高ホモシステイン血症: 3-6グラムの無水ベタインを最大12週間服用しました。
皮膚への塗布:
- 口内乾燥: 無水ベタインを含む歯磨き粉を、2週間、1日2回使用されました。 無水ベタイン、キシリトール、フッ化ナトリウムを含む口腔洗浄液は、毎晩4週間使用されました。