ロイヤルゼリーはミツバチが作った花粉に似た組成の栄養価の高いゼリーです。更年期症候群、テストステロン、寿命、コレステロールや血糖値に与える影響について研究されています。
コンテンツ
概要
重要な効果・情報
ローヤルゼリーは働き蜂が作り出す栄養価の高いゼリー状の乳白色の分泌物です。 成長を促進し、幼虫の働き蜂や雄蜂に最初の3日間与えられます。 女王蜂は幼虫の頃から長期間ローヤルゼリーだけを与えられて育ちます。ローヤルゼリーは一般的には、約60％-70％の水、12％-15％のタンパク質、10-16％の糖、3-6％の脂肪、2-3％のビタミン、塩分、アミノ酸などを含む高カロリー食品で、栄養構成は地域や気候、ミツバチの種類によって異なります。
ローヤルゼリーの補給は長寿を促進すると主張されていますが、科学的な裏付けは十分ではありません。ローヤルゼリーはトリグリセリドとリポタンパク質のレベルを下げることによって心臓を保護する作用があるようです。また、ローヤルゼリーを補給すると、精巣のテストステロン産生を増強することが示されています。 動物研究はそれが閉経後の動物におけるエストロゲンの増加につながることが示されており、人間での研究でも更年期症候群の症状を軽減させる効果が示されています。また、ローヤルゼリーが若者のエストロゲンの作用を低下させる可能性が示唆されていますが、この影響については信頼性は高くありません。
適応・効果
適応情報
有効性の信頼度(中)
- 更年期症候群: 初期の研究では、ローヤルゼリーを3ヶ月間経口摂取すると、閉経後の女性のHDL(善玉)コレストレールが増加し、LDL(悪玉)コレステロールが減少することが示されています。 他の研究では、ローヤルゼリーや花粉などを含む製品を12週間経口摂取することで更年期症状を軽減し、更年期女性の幸福度を改善することが示されています。 ローヤルゼリー、月見草油、ダミアナ、朝鮮人参を含む他の製品も、更年期症状を軽減するようです。 膣にローヤルゼリーを塗布すると、膣内エストロゲンと同様に、更年期障害の女性の生活の質と性的問題が改善される可能性があります。 しかし、閉経期の女性の膣の炎症は膣内にエストロゲンを塗布した方がローヤルゼリーよりも有効であることが示されています。コレステロール抑制サプリ:
効果がない可能性(中)
- 季節性アレルギー(花粉症):。 特定のローヤルゼリー製品を花粉の季節前から3〜6ヶ月間経口摂取しても、花粉症の子供の鼻づまり、くしゃみ、目の不快感は改善されないことが示されています。
エビデンス不足
- 癌患者の疲労感: 初期の研究では、加工された蜂蜜とローヤルゼリーの混合物を1日2回4週間服用すると、一部のがん患者の疲労感が改善されることが示されています。
- 糖尿病: ローヤルゼリーを1日1回8週間経口摂取すると、糖尿病患者の平均血糖値と血中インスリン値が改善されることを示す研究があります。 しかし他の研究によると、ローヤルゼリーを8週間にわたって1日1回または1日3回摂取しても、糖尿病患者の血糖値や血中インスリン値は改善されないことが示されています。
- 糖尿病足潰瘍: いくつかの初期の研究は、クレンジングと壊死組織の除去した後、ローヤルゼリーを潰瘍に適用しても治癒を改善しないことを示しています。 しかし、他の初期の研究では、クレンジングと壊死組織を除去した後ローヤルゼリーとパンテノールを含む特定の軟膏を最大6ヶ月間適用すると、糖尿病性足部潰瘍の治癒が改善される可能性が示されています。
- 不妊症: 初期の研究では、ローヤルゼリー、エジプトミツバチ蜂蜜、ハチパンを含む溶液を2週間膣に塗布すると、精子の動きの低下による妊孕性の問題があるカップルの妊娠率が高まる可能性が示されています。
- 高コレステロール血症: 初期の研究では、ローヤルゼリーを経口摂取すると、高コレステロールの人のコレステロール値を下げる可能性が示されています。コレステロール抑制サプリ
- 月経前症候群（PMS）: 初期の研究では、ローヤルゼリー、蜂の花粉抽出物、雌しべの花粉抽出物を2回の月経周期の間経口摂取すると、過敏性、体重増加、腫れなどのPMSの症状が軽減されることが示されています。むくみサプリ:生理サプリ:
- 肥満症: ローヤルゼリーを1日1回8週間経口摂取すると、糖尿病を持つ過体重の人の体重が軽度に減少することが研究によって示されていますが、その効力は臨床的に大きな意味がない可能性があります。減量サプリ:
- 喘息:
- 脱毛症:
- 骨折: 骨強化サプリ:
- 免疫改善: 免疫サプリ:
- 腎疾患:
- 肝疾患:
- 膵炎:
- 皮膚疾患: スキンケアサプリ
- 胃潰瘍:
- 不眠症: 睡眠サプリ
効果まとめ
効果まとめ表
効果まとめ表は動物や試験管内の実験ではなく、経口服用による人体での反応を科学的に研究したデータを基にどのような効果がどの程度あるのかをまとめたものです。
| レベル | 研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります. |
|---|---|
| 二重盲検臨床試験が繰り返し行われ確実性の高い研究が実施されています。 | |
| 2つ以上のプラセボ効果を排除した二重盲検試験を含む複数の研究が実施されています。 | |
| 二重盲検試験が1件または複数コホート試験が実施されています。 | |
| 上記に満たない研究内容または観察研究のみが報告されています。 |
| 研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります. | 研究対象 | 効果の大きさ ? それぞれの研究対象に対する効果の方向性と大きさ. 対象項目を増加させるもの、低下させるもの、作用しないものを示しています. | 研究の整合性 ? 科学的な研究でも常に結果が一致するとは限りません. この評価が高いほど対象項目に関する科学的な研究結果が一致しており、整合性が取れています. | 摘要 |
|---|---|---|---|---|
| 総コレステロール | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 毎日ロイヤルゼリーの50～100mg摂取することが総コレステロールを10％の範囲で減少させることが示されています。メタアナリシスを使ってこの結論を導いているエビデンスは少し信頼性にかけます。 | ||
| 血糖値 | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 健康な高齢者の血糖を軽度に低下させることが示されています。 | ||
| 赤血球数 | – 研究結果を見る | 研究ではロイヤルゼリーの摂取後の赤血球数の増加が見られました。 | ||
| テストステロン | – 研究結果を見る | 高齢の男性と女性において6ヶ月間ロイヤルゼリーを3g摂取した場合、テストステロンの軽度の増加が見られましたが、現在のところ若者でのエビデンスは存在せず、その効力もわずかであり、実用的意義は不明です。 | ||
| アレルギー | – | – 研究結果を見る | 青少年の花粉症や花粉アレルギーに影響は見られませんでした。 | |
| 血圧 | – | – 研究結果を見る | ロイヤルゼリーの長期間の補給による血圧への有意な変化は見られませんでした。 | |
| エストロゲン | – | – 研究結果を見る | ロイヤルゼリーの摂取によるエストロゲンへの有意な影響は見られませんでした。 | |
| HDL-C | – | 非常に高い 3件の研究結果を見る | ロイヤルゼリーの摂取によるHDLコレステロールへの有意な影響は見られませんでした。 | |
| HbA1c | – | – 研究結果を見る | ロイヤルゼリーの摂取によるHbA1cへの有意な影響は見られませんでした。 | |
| インスリン感受性 | – | – 研究結果を見る | 血中グルコースがわずかに減少したにもかかわらず、インスリン感受性に有意な影響は見られませんでした。 | |
| LDL-C | – | 非常に高い 3件の研究結果を見る | LDL-Cは減少する可能性がありますが、最も信頼できるエビデンスは効果がないことを示唆しています。 | |
| トリグリセリド | – | 非常に高い 3件の研究結果を見る | ロイヤルゼリーによってトリグリセリドが減少する可能性もありますが、現時点で最も信頼できるエビデンスは、効果がないことを示唆しています。 | |
| 重量 | – | – 研究結果を見る | ロイヤルゼリーの長期的な補給による有意な影響は見られませんでした。 | |
| うつ病 | – 研究結果を見る | ロイヤルゼリーによって更年期症状を軽減することに二次的に由来する可能性のあるうつ病の軽減が見られました。 | ||
| 苛立ち | – 研究結果を見る | ロイヤルゼリーによって更年期症状を軽減することに二次的に由来する可能性のある苛立ちの軽減が見られました。 | ||
| 更年期の症状 | – 研究結果を見る | ロイヤルゼリーの摂取による更年期症状の減少が見られました。 | ||
| C-反応性タンパク質 | – | – 研究結果を見る | 血清C-反応性タンパクに有意な変化は見られませんでした。 | |
| 細胞接着因子 | – | – 研究結果を見る | 更年期の女性のVCAM-1レベルに有意な変化は見られませんでしたが、減少傾向は認められました。 | |
| 肝臓酵素 | – | – 研究結果を見る | 安全性試験において、ロイヤルゼリーの補給はは肝酵素を増加させないことが示されています。 |
副作用
副作用と安全性
ローヤルゼリーは、適切に経口摂取された場合、ほとんどの人にとって安全です。 ローヤルゼリー、ミツバチ花粉抽出物、ミツバチ花粉などの組み合わせを含む製品は、最大2ヶ月間安全に使用されています。 ローヤルゼリーと花粉を含む他の配合剤は、3ヶ月まで安全に使用されています。 ローヤルゼリーは、喘息、のどの腫れ、死を含む深刻なアレルギー反応を引き起こす可能性があります。 また、まれに胃の痛みや大腸出血を伴う血性下痢を起こす可能性があります。
また、ローヤルゼリーは適切に肌に適用された場合も安全です。 ただし、頭皮に塗布すると炎症や発疹を起こす可能性があります。
注意と警告
子供: ローヤルゼリーは6ヶ月以内で経口摂取した場合に安全であることがわかっています。
妊娠と授乳: 安全性に関する信頼できる情報は十分ではありません。安全のため使用を控えましょう。
喘息・アレルギー: 蜂製品に喘息やアレルギーがある場合は、ローヤルゼリーを使用しないでください。 深刻な反応を引き起こす可能性があります。
皮膚炎:ローヤルゼリーは皮膚炎を悪化させる可能性があります。
低血圧: ローヤルゼリーは血圧を下げる可能性があります。 血圧が低い場合は、ローヤルゼリーを服用すると血圧が下がりすぎる可能性があります。
注意事項
中程度の相互作用
下記の組み合わせに注意してください。
- ワルファリンローヤルゼリーはワルファリンの効果を高める可能性があります。 ローヤルゼリーをワルファリンと一緒に服用すると、あざや出血のリスクが高まる可能性があります。
用法・用量
推奨用量、有効量、その他の詳細
ロイヤルゼリーの最適な用量を決定するためには、より多くの研究が必要です。研究では、50～300mgの用量を使用した場合に効果が見られていまう。また、 6gの摂取で効果を示す研究も存在します。
下記の用量が科学的な研究で使用されました。
経口服用:
- 更年期症候群: ローヤルゼリー150mgを3か月間毎日摂取しています。 または、ローヤルゼリーと花粉を含む製品1-2カプセルを最大12週間使用しています。 または、ローヤルゼリー、月見草油、ダミアナ、高麗人参を含む製品2カプセルを4週間毎日服用しています。