ガンマオリザノール(γ-オリザノール)は、特に米糠油に含まれている化合物で、コレステロールを低下させたり、皮膚の健康を維持する可能性が示唆されていますが、テストステロンや成長ホルモンは増加しないようです。
コンテンツ
概要
重要な効果・情報
ガンマオリザノールは米ぬか油から取り出される物質です。小麦ふすまや特定の果物や野菜にも含まれています。ガンマオリザノールは、高コレステロール血症や更年期や老化の症状に使われることがありますが、効果については十分なエビデンスはありません。
ガンマオリザノールは、食品由来のコレステロールの吸収を減らすことによってコレステロールレベルを下げられる可能性があります。また、テストステロンや成長ホルモンのレベルを上げるためにガンマオリザノールを使う人もいますが、γオリザノールはこれらのホルモンレベルに影響を与えないことが示されており、反対に動物実験ではガンマオリザノールの摂取でテストステロンの生産が低下する可能性があることを示唆しているため、注意が必要です。
適応・効果
適応情報
エビデンス不足
- 高コレステロール血症: 研究結果は相反していますが、ガンマオリザノールを経口摂取すると、高コレステロールの人の総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、およびトリグリセリドという血中脂肪が減少する可能性があります。 しかし、HDL(善玉)コレステロールは変化を受けないようです。 ビタミンE、オメガ3脂肪酸、ナイアシンと一緒にガンマオリザノールを4ヶ月間経口摂取すると、高コレステロール血症の人のLDLコレステロールが減少することが示されています。また、別の研究では、高コレステロールの男性が、4週間にわたって高用量のγオリザノールを含む米ぬか油を摂取しても、低用量のγオリザノールを含む米ぬか油以上にLDLコレステロールを低下させるわけではないことが示唆されています。コレステロール抑制サプリ
- 運動能力: 初期の研究は、筋力トレーニングと一緒に9週間ガンマオリザノールを経口摂取しても、運動選手の筋力や跳躍力は向上しないことを示唆しています。運動能力向上サプリ:
- かゆみや皮膚炎(湿疹): 初期の研究では、ガンマオリザノールを含む入浴剤を毎日最大6ヶ月間入浴させると、子供の湿疹の症状が改善されることが示唆されています。
- 更年期症候群:
効果まとめ
効果まとめ表
効果まとめ表は動物や試験管内の実験ではなく、経口服用による人体での反応を科学的に研究したデータを基にどのような効果がどの程度あるのかをまとめたものです。
レベル | 研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります. |
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二重盲検臨床試験が繰り返し行われ確実性の高い研究が実施されています。 | |
2つ以上のプラセボ効果を排除した二重盲検試験を含む複数の研究が実施されています。 | |
二重盲検試験が1件または複数コホート試験が実施されています。 | |
上記に満たない研究内容または観察研究のみが報告されています。 |
研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります. | 研究対象 | 効果の大きさ ? それぞれの研究対象に対する効果の方向性と大きさ. 対象項目を増加させるもの、低下させるもの、作用しないものを示しています. | 研究の整合性 ? 科学的な研究でも常に結果が一致するとは限りません. この評価が高いほど対象項目に関する科学的な研究結果が一致しており、整合性が取れています. | 摘要 |
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コルチゾール | – | – 研究結果を見る | コルチゾールレベルに有意な影響は見られませんでした。 | |
エストロゲン | – | – 研究結果を見る | 健康な男性にγ-オリザノールを数週間投与しても循環するエストロゲン濃度に有意な影響は見られませんでした。 | |
成長ホルモン | – | – 研究結果を見る | γ-オリザノールの摂取後の成長ホルモンに有意な影響は見られませんでした。 | |
HDL-C | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 米ぬか油(ガンマオリザノールの供給源)の摂取で軽度の改善をする可能性がありますが、HDLコレステロールに有意な影響は見られませんでした。 | |
インスリン | – | – 研究結果を見る | 健康な人がγ-オリザノールを長期的に摂取しても、絶食時のインスリンレベルに顕著な変化は見られませんでした。 | |
LDL-C | 小さい | 中程度 2件の研究結果を見る | 米ぬか油はLDLコレステロールを減少させる可能性が示されていますが、効果がないとする結果もあります。 | |
血漿エンドルフィン | – | – 研究結果を見る | 血漿β-エンドルフィンには、γ-オリザノールの標準用量の摂取後に有意な影響は見られませんでした。 | |
筋力 | – | – 研究結果を見る | γ-オリザノール摂取による筋力への有意な影響は見られませんでした。 | |
テストステロン | – | – 研究結果を見る | 他の健康な男性のテストステロンレベルに有意な影響は見られませんでした。 | |
総コレステロール | – | 中程度3件の研究結果を見る | 総コレステロールレベルの下がっているものもありますが、変化のないものもあります。 | |
トリグリセリド | – | – 研究結果を見る | トリグリセリドに有意な影響は見られませんでした。 |
副作用
副作用と安全性
ガンマオリザノールは、適量を経口摂取したり皮膚に塗布したりする場合は、ほとんどの成人にとって安全とされています。 現時点では、ガンマオリザノールの潜在的な副作用は分かっていません。
注意と警告
妊娠と授乳: 安全性に関する信頼できる情報は十分ではありません。安全のため使用を控えましょう。
甲状腺機能低下症: ガンマオリザノールは甲状腺機能を低下させる可能性があります。 甲状腺の問題がある場合は、ガンマオリザノールを使用しないでください。
注意事項
相互作用
相互作用に関する信頼できる十分な情報はありません。
その他の名称
- γ-オリザノール
確認事項
服用方法
推奨用量、有効量、その他の詳細
使用されるガンマ-オリザノールの用量は、低用量(1日1回50mgまたは1日20mg)および高用量(1日300~800mg)を使用する研究があり大きな幅があります。ガンマ-オリザノールの補給に関連する信頼できる効果が確立されていないため、補給に関する推奨量も設定されていません。
下記の用量が科学的な研究で使用されました。
経口服用:
- 高コレステロール:ガンマオリザノールの高血圧に対する影響を調べて研究では1日300mgです。 1日3回100mgが使用されました。