アトロピン について
アトロピン は、手術前の唾液や気道分泌の抑制、胃・腸・その他の器官の痙攣を治療するために使用されます。 また、特定の医薬品の影響の抑制や、医師が決定した他の病状の治療にも使用されます。
アトロピンは抗コリン作動薬です。 神経系、胃、腸、特定の腺（例: 唾液腺）、尿路および他の組織における体内の化学物質（アセチルコリン）の影響を遮断することによって作用します。
以下の場合は使用を控えましょう
- アトロピンの成分にアレルギーがある
- 虹彩と水晶体の癒着、喘息、胃または腸の閉塞、潰瘍性大腸炎、出血、閉塞隅角緑内障、重度の筋無力症、閉塞による排尿困難、胃または喉の過剰な酸、食道の問題（嚥下困難）、腸筋の衰弱
これらのいずれかが当てはまる場合は、すぐに医師または医療従事者に相談してください。
使用上の注意
いくつかの病状はアトロピンと相互作用する可能性があります。 特に下記のいずれかに該当する症状がある場合は、医師または薬剤師に相談して下さい。
- 妊娠、妊娠予定、授乳中の場合
- 処方薬、一般薬、ハーブ類、栄養補助食品を服用している場合
- 薬、食品、その他の物質にアレルギーがある場合
- メガコロンの病歴がある場合、閉塞隅角緑内障の素因がある場合
- 前立腺の問題（前立腺肥大）、膀胱閉塞、排尿障害、心臓の問題（うっ血性心不全）、裂孔ヘルニア、開放隅角緑内障によるしびれがある場合
一部の医薬品はアトロピンと相互作用する可能性があります。 他の薬、特に次のいずれかを服用している場合は、医療提供者に相談してください：
- アトロピンの副作用のリスクを高める可能性がある医薬品: 抗ヒスタミン剤（ジフェンヒドラミンなど）、パーキンソン病薬（ベンツトロピンなど）、三環系抗うつ薬（アミトリプチリンなど）
上記は起こりうるすべての相互作用を完全に網羅していない可能性があります。 アトロピンが服用する医薬品と相互作用する可能性があるか、医療提供者に問い合わせてください。 医薬品の服用を開始、停止、変更する前に、医療提供者に確認してください。
用法、用量について
医師の指示に従ってアトロピンを使用してください。 正確な用量については、医薬品のラベルを確認してください。
- アトロピンは通常病院では注射剤として処方されます。自宅でアトロピンを服用する場合は、医療提供者が使用方法を教えます。アトロピンの使用方法を理解して教えられた手順に従って使用してください。ご不明の点については、医療機関にお問い合わせください。
- アトロピンが不純物を含んだり、曇ったり変色したり、バイアルに割れや損傷がある場合、アトロピンを使用しないでください。
- 子供やペットの手の届かない場所に保管してください。針、シリンジ、その他を再利用しないでください。使用後処分する方法は、医療従事者に確認して、地域の処分規則に従ってください。
- アトロピンの服用を忘れた場合は、医師に相談してください。
アトロピンの使用方法について質問がある場合は、医療提供者にお尋ねください。
安全に関する情報
- 数日以内に症状が改善しない場合や、症状が悪化した場合は、医師に確認してください。
- アトロピンは眠気や視力障害の原因となる可能性があります。アルコールや特定の薬と服用すると副作用が悪化する可能性があります。アトロピンは慎重に使用してください。どのような反応があるか分かるまでは、運転や危険な作業を避けてください。
- アトロピンを使用している間は飲酒を控えてください。眠気を引き起こす可能性のある薬（睡眠薬、筋弛緩剤など）を使用しないでください。副作用を増強する可能性があります。眠気を引き起こす可能性のある薬について質問がある場合は、薬剤師に相談してください。
- 暑い季節や運動、体温の上昇を避けてください。熱中症にかかる可能性があります。
- のどの渇き、衰弱、無気力、眠気、落ち着きがない、筋肉痛、けいれん、筋力低下、低血圧、排尿の減少、心拍の上昇、吐き気、嘔吐、胃の障害など体液や電解質の不足の症状がある場合は医師に相談してください。
- アトロピンは、目を日光に敏感にする可能性があります。サングラスを着用すると良い場合があります。
- 医療、歯科医療、救急医療、手術を受ける前に、アトロピンを服用していることを医師や歯科医に伝えてください。
- 高齢者の場合は注意してアトロピンを使用してください。副作用の影響を受けやすい可能性があります。
- 子供にはアトロピンを注意して使用する必要があります。子供への安全性と有効性の確認が必要です。
- 妊娠中や授乳中：妊娠した場合には医師に相談してください。妊娠中にアトロピンを使用することの利点とリスクについて話し合う必要があります。この薬が母乳に流入するかどうかは分かっていません。もしアトロピンを使用している間に母乳育児を行っている場合は、医師に確認してください。赤ちゃんに起こりうるリスクについて話し合う必要があります。
副作用
すべての薬は副作用の原因となることがありますが、多くの場合、副作用がないか、あった場合でも軽微です。 下記の一般的な副作用のいずれかが持続したり煩わしい場合は、医師に相談してください。
視界のぼやけ、 便秘、 唾液分泌の減少、 発汗の減少、 睡眠障害、 嚥下障害、 瞳孔の散大、 めまい、 眠気、 興奮、 熱、 頭痛、 ホットフラッシュ、 乾燥肌、 味覚の喪失、 鼻や口の乾燥、 吐き気、 緊張、 乾燥
下記の重大な副作用が発生した場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
重度のアレルギー反応（発疹、 蕁麻疹、 かゆみ、 呼吸困難、 胸苦しさ、 口・ 顔・ 唇・ 舌の腫脹）、 心拍の変化、 精神錯乱、 せん妄、 下痢、 目の焦点が合わない、 排尿困難、 不整脈、 幻覚、 発疹、 衰弱、落ち着きのなさ、 ろれつが回らない、 嘔吐
上記は起こり得る副作用を全て網羅していない可能性があります。 副作用に関する質問がある場合は、医療従事者にお問い合わせください。