アドラフィニルはモダフィニルの前駆物質であり、アドラフィニルは体内で代謝されてモダフィニルとなります。どちらも、アンフェタミン様の作用がない向精神作用を持つことが示されています。

概要

重要な効果・情報

アドラフィニルは合成して製造される向知性作用を持つ化合物です。モダフィニルの前駆体物質で、アドラフィニルを補給すると体内のモダフィニル濃度が増加します。モダフィニルは日本では劇薬、向精神I薬、処方せん薬に指定されています。

アドラフィニルの補給は覚醒作用がありニルは覚醒剤ですが活動過剰は起こりません。アドラフィニルの経口服用によって眠気を減少させられることが示されています。また、記憶力の改善も示唆されていますが、この効果を確認するにはさらなる研究が必要です。アドラフィニルは体内でモダフィニルに変換されるため、同様の作用を持つと考えられています。モダフィニルの正確な作用のメカニズムについてはさらなる研究が必要ですが、ヒスタミン作動性シグナル伝達において重要な役割を果たしているという予備的なエビデンスがあります。ナルコレプシーや過度の昼間の眠気の治療のために、モダフィニルの代わりに使用されますが、アドラフィニルの安全性に関する情報は不足しています。アドラフィニルは肝臓でモダフィニルに代謝されますが、肝臓に対する安全性を検証したエビデンスはありませんので、アドラフィニルの長期補給はお勧めできません。アドラフィニルとモダフィニルは、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)で非特異的向精神物質として禁止されています。

適応・効果

適応情報

アドラフィニルは体内でモダフィニルに変換されます。モダフィニルはナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気、持続陽圧呼吸(CPAP)療法等による気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の過度の眠気などに適応されるため、アドラフィニルも同様の作用が推測されますが、アドラフィニルに対する十分な情報は存在しません。

副作用

アドラフィニルは体内でモダフィニルに変換されます。モダフィニルは、重篤な中毒性表皮壊死融解症(TEN)、スティーブンス・ジョンソン症候群、多形紅斑、薬剤性過敏症症候群、ショック、アナフィラキシー症状を起こす可能性があります。また、過敏症、肝臓・精神神経・循環器・消化器などに副作用を起こす可能性があります。アドラフィニルも同様の副作用を起こす可能性があることが推測されますが副作用や安全性に関する十分な情報はありません。

 

注意事項

相互作用

アドラフィニルは体内でモダフィニルに変換されます。モダフィニルは、経口避妊薬(エチニルエストラジオール),シクロスポリン,トリアゾラム、昇圧薬、MAO阻害薬、ワルファリン、フェノバルビタールなどと相互作用する可能性があります。

アドラフィニルも同様の相互作用を起こす可能性があることが推測されますが相互作用に関する十分な情報はありません。

慎重投与

アドラフィニルは体内でモダフィニルに変換されます。モダフィニルは、心障害、高血圧、うつ病、躁病、その他の精神系疾患、てんかん、重篤な肝障害、重篤な腎機能障害、高齢者には慎重に投与する必要があります。

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アドラフィニルも同様の慎重投与が必要となることが推測されますが、十分な情報はありません。

その他の名称

  • オルミフォン、CRL-40028

混同しやすいもの

注意点

  • アドラフィニルは非特異的向精神薬に分類され、2014年にWADAの禁止物質リストに指定され禁止されています。
  • アドラフィニルは眠気を予防する作用があり効力も長いことから、適切な睡眠が必要な場合は朝のみにするか服用するべきではありません。

分類カテゴリー

確認事項

服用方法

推奨用量、有効量、その他の詳細

アドラフィニルの標準用量は600~1,200mgです。ナルコレプシーを治療する目的には、1日2回(朝と昼)600mg、または起床時に1日1回600~900mgの服用が標準とされています。週に3回、5カ月以内に服用される傾向があります。
モダフィニルが処方薬として使用されていることから、アドラフィニルをこの目的のために使用することはほとんどありません。またアドラフィニルの服用によって睡眠が妨げられるため、午後や夕方には服用しないでください。

科学的根拠・参考文献