アラニルグルタミンの効果・副作用の科学的レビュー・口コミ

概要

重要な効果・情報

アラニルグルタミン（L-アラニル-L-グルタミン）は、L-グルタミンとL-アラニンの2つのアミノ酸からなるジペプチド分子です。アラニルグルタミンは、電解質の吸収を高め、耐久性を向上させるために長期間の運動の前に補給されることがあります。ラットを使った予備的な研究エビデンスは、アラニングルタミンは、筋肉中のグルタミン量をグルタミン自体を直接摂取するよりも増加させることを示唆しています。アラニルグルタミンはジペプチド分子であるため、吸収が早く、体内での利用率も高いため、より多くのグルタミンが筋肉に到達すると考えられています。アラニルグルタミンの補給は筋肉内のグルタミン量を増加させますが、これによって持久力を必要とするスポーツにおける疲労が減少することが示唆されていますが、運動などのパフォーマンスが向上する効果をもつことは示されていません。現在のところ、アラニルグルタミンは、安定性と水溶性が向上しているため、グルタミンよりも効果的なサプリメントかもしれませんが、実際にどのような効果が得られるかについてはさらなる研究が必要です。

適応・効果

効果まとめ表

効果まとめ表は動物や試験管内の実験ではなく、経口服用による人体での反応を科学的に研究したデータを基にどのような効果がどの程度あるのかをまとめたものです。

 

レベル	研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります.
	二重盲検臨床試験が繰り返し行われ確実性の高い研究が実施されています。
	2つ以上のプラセボ効果を排除した二重盲検試験を含む複数の研究が実施されています。
	二重盲検試験が1件または複数コホート試験が実施されています。
	上記に満たない研究内容または観察研究のみが報告されています。

研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります.	研究対象	効果の大きさ ? それぞれの研究対象に対する効果の方向性と大きさ. 対象項目を増加させるもの、低下させるもの、作用しないものを示しています.	研究の整合性 ? 科学的な研究でも常に結果が一致するとは限りません. この評価が高いほど対象項目に関する科学的な研究結果が一致しており、整合性が取れています.	摘要
	疲労	小さい	– 研究結果を見る	高用量のアラニルグルタミンの補給により、1時間の持久力を必要とするスポーツにおける疲労の減少が見られました。
	腸の透過性	小さい	– 研究結果を見る	2週間以内に下痢が報告されたHIV患者において、アラニルグルタミンの補給は、腸の透過性を低下させる上でプラセボ（グリシン）より有効でした。
	血漿グルタミン	小さい	非常に高い 2件の研究結果を見る	高用量（0.09-0.2g / kg）のアラニルグルタミンの服用で、血漿グルタミンが増加し、グルタミン自体の補給と比較して、ジペプチドのアラニルグルタミンは、生体での利用性が高いことが示唆されています。
	反応時間	小さい	– 研究結果を見る	低用量での服用で、一時間のバスケットボールの試合における、反応時間やシュートの精度の改善が見られました。
	副腎皮質刺激ホルモン	–	– 研究結果を見る	副腎皮質ホルモン(ACTH)は、水と比較して有意な影響は見られませんでした。
	アルドステロン	–	– 研究結果を見る	運動中のアルドステロンは、水と比較して有意な影響は見られませんでした。
	短距離走能力	–	– 研究結果を見る	疲労するまでの75％VO2 Maxサイクルにおいて、アラニルグルタミンを混ぜた水の補給は、水の補給と比べて有意な影響は見られませんでした。
	血糖値	–	– 研究結果を見る	血糖に有意な影響は見られませんでした。
	血圧	–	– 研究結果を見る	アラニルグルタミンの補給による、運動中の血圧への有意な相互作用は見られませんでした。
	C-反応性タンパク質	–	– 研究結果を見る	アラニルグルタミンの補給による、C反応性タンパク質への影響は見られませんでした。
	CD4リンパ球	–	– 研究結果を見る	アラニルグルタミンの補充によるCD4 + HIV患者のリンパ球数への有意な影響を見られませんでした。
	コルチゾール	–	– 研究結果を見る	運動中または運動後のアラニルグルタミンの補給によるコルチゾールはへの有意な影響は見られませんでした。
	成長ホルモン	–	– 研究結果を見る	アラニルグルタミンの補給による、運動後の成長ホルモン放出量に関する有意な影響は見られませんでした。
	心拍数	–	非常に高い 2件の研究結果を見る	アラニルグルタミンの補給による、運動中の心拍数に対するの有意な影響は見られませんでした。
	ハイドレーション	–	– 研究結果を見る	アラニルグルタミンの補給による、体内の水分量への有意な影響は見られませんでした。
	インターロイキン6	–	– 研究結果を見る	アラニルグルタミンの補給による、運動中または運動後のインターロイキン-6への有意な影響は見られませんでした。
	乳酸生産	–	– 研究結果を見る	アラニルグルタミンの補給による、疲労サイクル中の血中の乳酸の生成レベルへの有意な影響は見られませんでした。
	脂質過酸化	–	– 研究結果を見る	アラニルグルタミンの補給による、運動中の脂質過酸化（MDA）濃度への有意な影響は見られませんでした。
	筋力	–	– 研究結果を見る	アラニルグルタミンの補給による、アスリートの運動後の跳躍力への有意な影響は見られませんでした。
	テストステロン	–	– 研究結果を見る	アラニルグルタミンの補給による、運動前後のテストステロンの分泌量への有意な影響は見られませんでした。
	バソプレシン	–	– 研究結果を見る	アラニルグルタミンの補給による、運動中のバソプレシンへの影響は見られませんでした。
	ウイルス負荷	–	– 研究結果を見る	HIVに罹患した被験者への高用量のアラニルグルタミンの補給による、ウイルス負荷への影響は見られませんでした。
	重量	–	– 研究結果を見る	HIVに罹患した被験者におけるアラニルグルタミンの10日間の補充による、体重への影響は見られませんでした。

 

副作用

服用方法

推奨用量、有効量、その他の詳細

アラニルグルタミンに関する研究では、1日当たり1~3gの用量を使用しています。最適な用量を決定するためには、より多くの研究が必要です。アラニルグルタミンの補給の用量、タイミング、目的に関してはグルタミンの場合と同様となる可能性があります。

科学的根拠・参考文献