オリーブ葉エキスは、オリーブの葉を抽出したもので、オリーブの実や種を絞ったオリーブオイルとは区別します。オレウロペインなどのフェノール系物質を含有しオリーブポリフェノールとも呼ばれ、LDLコレステロールの酸化を強力に防止し、グルコース代謝や皮膚の健康に効果が示唆されています。
コンテンツ
概要
重要な効果・情報
オリーブは実がなる樹木で、実や種の油、実や葉の抽出物が利用されます。オリーブ葉エキスは、ヒドロキシチロソール/チロソールおよびオレウロペイン/リガグロシドなどを主な生物活性物質として含み栄養補助食品として利用されています。オリーブ葉のサプリメントに高レベルで存在するオリーブフェノールは、LDLコレステロールを酸化から強力に保護することが示されています。これは、ヒドロキシチロソールが持つ抗炎症作用によるもので、オリーブ製品の消費で十分に補給できる低用量でも有効と考えられています。また、オリーブ葉は、体内のコレステロール(LDL、HDL、総コレステロール)のレベルにも影響を与える可能性がありますが、その影響はそれほど強くはありません。オリーブフェノールは、コレステロールを減少させるというよりも、アテローム硬化症の軽減に役立つようです。また、グルコース代謝に有益な効果が示唆されており、膵臓がこのような作用に関連している可能性が示唆されています。オリーブ葉のグルコース代謝に対するメカニズムは、現時点では完全には解明されていませんが、治療よりも予防に効果があるようです。オリーブの葉は様々な脂肪燃焼作用(甲状腺ホルモンやアドレナリンの増加)に関与していることが示されていますが、オリーブの葉のサプリメントを使用した試験では脂肪量の低下は示されていません。この理由は分かっていませんが、アドレナリンが作用する受容体が減少することが原因となっている可能性があります。
オリーブ葉のエキスは菌やカビ、ウイルスなどの微生物を殺菌する作用を持つ可能性があり、インフルエンザ、豚インフルエンザ、風邪、髄膜炎、エプスタイン-バーウイルス(EBV)、脳炎、ヘルペス、帯状疱疹、HIV / ARC / AIDS、B型肝炎などのウイルス性の疾患、肺炎、慢性疲労、結核、淋病、熱、マラリア、デング熱、血中の細菌感染、重度の下痢、歯、耳、尿路感染症、手術後の感染症などの細菌性の疾患、高血圧、変形性関節症、骨粗鬆症、糖尿病、枯草熱、腎臓・消化機能の改善、排尿量の増加などに使用される例がありますが、科学的な裏付けは十分ではありません。
適応・効果
適応情報
エビデンス不足
- メタボリックシンドローム: メタボリックシンドロームは、高血圧、腰周りの過剰な体脂肪、心臓発作、脳卒中、糖尿病のリスクを高める可能性のある病気です。 オリーブ葉エキスの摂取は、この症状の男性の血糖コントロールを助けるようです。 しかし、体重、コレステロール、血圧は低下には有意な影響がないようです。コレステロール抑制サプリ:脂肪燃焼サプリ:血圧サプリ:血糖値サプリ
- 変形性関節症: 凍結乾燥したオリーブの実の水抽出物やオリーブ葉の抽出物を摂取すると、変形性関節症の人の痛みが減少し、運動機能が向上することが示唆されています。
- 骨粗鬆症: オリーブの葉の抽出物を毎日カルシウムと一緒に服用すると、骨密度の低い閉経後女性の骨量減少が軽減する可能性があります。骨強化サプリ:
効果まとめ
効果まとめ表
効果まとめ表は動物や試験管内の実験ではなく、経口服用による人体での反応を科学的に研究したデータを基にどのような効果がどの程度あるのかをまとめたものです。
レベル | 研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります. |
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二重盲検臨床試験が繰り返し行われ確実性の高い研究が実施されています。 | |
2つ以上のプラセボ効果を排除した二重盲検試験を含む複数の研究が実施されています。 | |
二重盲検試験が1件または複数コホート試験が実施されています。 | |
上記に満たない研究内容または観察研究のみが報告されています。 |
研究の質と量 ? 信頼性の高い研究データの量. 信頼性の高いデータが多ければ多いほど研究結果の信頼性が高くなります. | 研究対象 | 効果の大きさ ? それぞれの研究対象に対する効果の方向性と大きさ. 対象項目を増加させるもの、低下させるもの、作用しないものを示しています. | 研究の整合性 ? 科学的な研究でも常に結果が一致するとは限りません. この評価が高いほど対象項目に関する科学的な研究結果が一致しており、整合性が取れています. | 摘要 |
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血圧 | 高い 4件の研究結果を見る | 高血圧患者に対する効力を評価する研究では、カプトプリルに匹敵することが示されました。オリーブ葉エキスは、正常血圧の被験者の血圧は下げないようです。 | ||
LDLの酸化 | 非常に高い 8件の研究結果を見る | オリーブオイルフェノールの摂取によりLDLの酸化は高確率で顕著に減少します。(健常者および罹患者の両方の被験者に対して慢性および急性の両方の補給方法で起こります)バージンオリーブオイル消費で十分にまかなえる低用量のオリーブオイルフェノールの摂取でLDL酸化速度が25%以上低下することが示されています。 | ||
HDL-C | 中程度 7件の研究結果を見る | オリーブオイルフェノールの摂取によるHDLへの影響は相反していますが、このような作用があったとしてもそれほど顕著ではないようです。 | ||
LDL-C | 中程度 5件の研究結果を見る | LDL-Cの減少も相反しており、減少の大きさはそれほど顕著ではないようです。 | ||
総コレステロール | 中程度 4件の研究結果を見る | オリーブ葉エキスの消費を伴う総コレステロールは、主にLDLの減少によって、軽度に減少する可能性がありますが、その効力や信頼性は高くありません。 | ||
トリグリセリド | – | 非常に高い 5件の研究結果を見る | 大部分のエビデンスは、オリーブフェノールの補給はトリグリセリドに有意な影響を与えないことを示唆しています。 | |
細胞接着因子 | – 研究結果を見る | CD40およびMCP1接着因子の減少が見られ、これはチロソール/ヒドロキシチロソールを用量依存的に摂取したことと関連しているようで、LDL酸化が減少していることの要因となっている可能性があります。 | ||
DNA損傷 | – 研究結果を見る | DNAの損傷を測定した研究では、バイオマーカーとして8-オキソ-dGFを調べ、ミトコンドリアや尿の測定値を最大50%減少させ、かなり大幅な効果を示しています。 | ||
抗酸化酵素プロファイル | 非常に高い 2件の研究結果を見る | グルタチオンペルオキシダーゼという酵素の活性を誘導しているようです。 | ||
血糖値 | 中程度 2件の研究結果を見る | オリーブ葉エキスと糖尿病には重要な相互作用があるようですが、現時点での研究では結論は出ていません。オリーブの葉は、糖尿病患者の血糖だけを低下させる可能性があります。 | ||
一般酸化 | – 研究結果を見る | 測定時に血液中の酸化パラメータを減少させる可能性があります。 | ||
HbA1c | – 研究結果を見る | オリーブ葉の消費でHbA1cのわずかな減少が認められています。 | ||
IGF結合タンパク質 | – 研究結果を見る | IGFホルモンの活性を低下させるIGF結合タンパク質の増加が見られました。他の参照薬と比較されていないため、作用の効力は不明です。 | ||
インスリン | 非常に高い 2件の研究結果を見る | オリーブ葉の摂取で空腹時および食後のインスリンが減少しますが、それほど顕著ではありません。 | ||
インスリン感受性 | – 研究結果を見る | 松田指数および経口糖負荷試験によって、膵臓によるものと思われるインスリン感受性の増加が見られました。 | ||
脂質過酸化 | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 脂質過酸化のバイオマーカーを減少させるようです。 | ||
IGF-1 | – | – 研究結果を見る | 循環IGF-1およびIGF-2レベルに有意な影響はありません。 | |
炎症 | – | – 研究結果を見る | 測定時に炎症のバイオマーカーに有意な影響はありません。 | |
肝臓酵素 | – | 非常に高い 2件の研究結果を見る | 肝酵素(肝臓に対する安全性試験)に有意な影響は認めらませんでした。 | |
重量 | – | 中程度 2件の研究結果を見る | 全体としては、オリーブフェノールを補給しても体重に大きな影響はないようです。 | |
炭水化物吸収 | – 研究結果を見る | オリーブ葉を消費すると炭水化物の吸収速度や吸収量に軽度の減少があるようです。 |
副作用
副作用と安全性
オリーブオイルは、適切に経口摂取や皮膚に塗布した場合には安全です。 オリーブオイルは、1日の総カロリーの14%以内であれば安全に使用できます。 これは大さじ約2杯、28グラムです。 エクストラヴァージンオリーブオイルは1週間に1リットルまでは地中海スタイルの食事の一部として最大5.8年間安全に使用されています。 オリーブ葉エキスは適切に経口摂取された場合は安全とされています。経口摂取されたオリーブオイルは、ごくまれに吐き気を引き起こす可能性がありますが、耐容性は良好です。 皮膚に適用すると、遅発性のアレルギー反応や接触性皮膚炎が起こる例が報告されています。 歯科治療後の口内で使用すると、より敏感に感じることがあります。現時点ではオリーブの葉や実、パルプは、臨床研究において重大な副作用と関連していませんが、オリーブの葉の安全性に関する信頼できる情報は十分ではありません。オリーブの木は花粉症の原因となる花粉を生産します。
注意と警告
妊娠と授乳: 安全性に関する信頼できる情報は十分ではありません。一般的に食事中に含まれる量よりも多量に摂取しないように気をつけましょう。
糖尿病: オリーブオイルは血糖を下げる可能性があります。 糖尿病の人はオリーブオイルを使用する際に血糖値をチェックする必要があります。
手術: オリーブオイルは血糖に影響を与える可能性があります。 オリーブオイルを使用すると、手術中や手術後の血糖コントロールに影響を与える可能性があります。 手術の2週間前にはオリーブオイルを服用を中断してください。
注意事項
相互作用
中程度の相互作用
下記の組み合わせに注意してください。
- 高血圧治療薬(降圧剤)オリーブは血圧を下げる可能性があります。 高血圧治療薬には、カプトプリル、エナラプリル、ロサルタン、バルサルタン、ジルチアゼム、アムロジピン、ヒドロクロロチアジド、フロセミドなどが含まれます。
その他の名称
- オリーブポリフェノール
混同しやすいもの
- オリーブ油 (果実の脂肪酸)、オレウロペイン(主な生理活性物質)
注意点
- オレウロペインの含有量が油や実を使ったオリーブ製品の辛味に相関しており、葉エキスはオレウロペインを基準にして定量的に標準化される場合が多いです。
確認事項
- オリーブにアレルギーがある場合は、オリーブの葉でもアレルギーを起こす可能性があるため、ご注意ください。
- 効果副作用.com 免責事項
服用方法
推奨用量、有効量、その他の詳細
オリーブ葉エキスを500-1000mgの範囲で毎日服用されていますが、オリーブオイルの製品に見られるように10mgものサプリメントでもLDLの酸化に対する良好な防御が得られます。少なくともLDLの酸化のためには、オリーブ食品は補給よりも十分です。
下記の用量が科学的な研究で使用されました。
経口服用:
- 便秘症: オリーブオイル30 mL
- 心疾患や心臓発作の予防: 54グラム/日(大さじ約4杯)が使用されています。 地中海食の一環として、1週間に1リットルのエクストラヴァージンオリーブオイルを消費しています。
- 糖尿病の予防: オリーブオイルが豊富な食事が使用されています。 1日当たり15〜20グラムが最も効果的なようです。
- 高コレステロール血症: 食事中の飽和脂肪の代わりに1日当たり23グラムのオリーブ油(約2大さじ)で17.5グラムのモノ不飽和脂肪酸を使用しています。
- 高血圧: 食生活の一環として、毎日30-40グラムのエキストラバージンオリーブオイルが使用されています。 または、400mgのオリーブ葉エキスを1日4回、高血圧に使用しています。